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溝咋神社の御神宝「暁の鏡」

溝咋みぞくい神社秋季大祭

お誘いを受けて、茨木市にある溝咋神社にお参りしてきました。本日10月23日は、溝咋神社の秋季大祭ということで、御神宝の「暁の鏡」が公開されると聞いていたので、楽しみにしていました。

「暁の鏡」は社務所の窓口のようなところに置かれていて、外から自由に拝観できました。今まで博物館などで、かなりの数の青銅鏡を見てきましたが、目の前の一部欠けたところのある汚れた青銅鏡が、大切な御神宝だと思うと、尊く感じられるのが不思議ですね。

今回の秋季大祭は、溝咋神社にとって大きな意味のある行事です。
というのは、溝咋神社は2018年6月に北大阪を襲った大阪府北部地震と、同年9月に猛威を振るった台風21号によって大きな打撃を受けて、境内社が損壊したり傾いたりしてしまったのです。さらに十何代も続いた宮司さんが亡くなって後継者もいなくなり、神社の存続さえ危ぶまれる状態でした。

溝咋神社は『延喜式神名帳』にも記載されている由緒ある式内社ですから、何とか立て直しが必要です。復興には時間がかかりましたが、氏子会の人たちのご尽力で、境内社の建て替えや修理が行われ、境内も整備されました。この間、社地の一部を手放さざるを得ないという残念なこともあったようですが、本日1年ぶりにお参りして、整え浄められた境内を見て、とてもうれしくなりました。

「暁の鏡」から話が逸れましたが、境内の整備と同時に「溝咋神社 國生みの社」と題する案内書も作製されました。その中に「暁の鏡」の解説があります。

「暁の鏡」には、中央左右に「東王父」と「西王母」が配され、上下の位置に龍虎が配置されています。聖武天皇や阿保親王(在原業平の父親)がこの鏡の前で祈願すると雨が降ったという伝承もおもしろいですね。「卑弥呼の時代」の作だという解説も興味深いです。

もう一つ、印象に残ったことがあります。境内の整備に伴って、美しい文字で書かれた案内板が多数新設されました。たとえば次の写真は神門の案内板です。

溝咋神社の案内書の表紙の文字も、この方ですね。
いろんな人の協力があって、今日の大祭を迎えられたのだと思います。
ということで、今回の秋季大祭は、「復活!  溝咋神社」という印象を受けました。


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