いつの間にか2周年
バッジが届いた
noteの運営事務局から、ときどきバッジが届く。11月13日にはこんなバッジが届いた。
noteに参加して、好きなことを投稿するうちに、いつの間にか2年の歳月が経ったことを知らせてくれたんだね。
始まりは、こんな記事だった。
狛犬についての"いろいろ"を発表する場としてnoteを利用しよう、最初はそんなことを考えていた。
狛犬との関わり
狛犬に興味を持ち始めたのは、今からもう40年ほども昔になる。その頃は狛犬趣味の人などどこにもいないし、自分自身もまだ趣味と言えるようなものではなかった。
手始めに、当時の大阪市立博物館の先生から「神社年鑑」をお借りして、大阪府の古い狛犬を調べ、フィールドワークに取りかかった。しかし、大阪府だけでも1200社もの神社があり、仕事の合間に出かけることの限界をすぐに思い知った。
次に考えたのがデスクワーク。狛犬のルーツは何なのか、どのような経路をたどって日本で狛犬が成立したのか、それを見極めようと考えた。その頃はまだ、パソコンなどない時代である。インターネットで情報を得ることもできなかった。ひたすら図書館で書物を調べ、これという本を購入した。手書きの原稿がたまっていった。
そうこうするうちに、ワープロ、そしてパソコンの時代がやってきた。手書きの原稿は画面上で何度も手直しされながら、やがてまとまりが見えてきた。狛犬は、いつの間にかライフワークになっていた。
これを本にして出版しようと思った。初めて狛犬に興味を感じたときから数えて30年が経っていた。その頃には、狛犬に興味を持つ人が、わずかだがほかにもいることがわかってきた。
facebookに「狛犬さがし隊」というグループがあることを知ったのもその頃だ。狛犬への関わり方は個人差があるが、日本各地の神社の狛犬が紹介されるのを見るのは面白かった。狛犬を介して人との繋がりもできていった。
狛犬本は2冊出版することができた。『狛犬誕生』と『大阪狛犬物語』である。
当初は各地の図書館や大きな書店でも並べてくれたが、自費出版だから、すぐに頭打ちになった。手元には大量の在庫が残った。大赤字。しかしそれでも、自分の人生の情熱のいくらかを傾けたものが形になったことはうれしかった。
noteとの出会い
『大阪狛犬物語』を上梓したのが2021年3月だった。そしてその年の11月からnoteを始めた。noteとの出会いはたまたまだったが、クリエイターが文章や画像を自由に投稿・公開することができ、それがきっちり保存されるというメリットがある。それまでも自分のブログを作成したり、facebookを活発に利用してきたが、noteにはそれらとは違った新鮮さがあった。
当初は狛犬関係の投稿が中心だったが、いろいろ書きたいことが湧いてきた。たとえば・・・
「旅行記」も、私のnoteの大きな柱になった。かつて旅をしたときのメモや日記、写真、そして記憶が、本棚の片隅やパソコンや私の頭脳の奥深くに埋もれている。それらを発掘し再現する作業は、膨大な時間を要するものの、再び旅を味わい発見する楽しい作業でもあった。
美術展などの展覧会や博物館に行くことは、昔から好きだった。大学で博物館の学芸員の資格を取り、教員になってからも美術史の聴講に通った。博物館勤めは夢で終わったが、それはそれでよかったと思う。
noteに見てきた展覧会の記事を書くことは、展覧会の内容を自分ながらに咀嚼することになった。
自分の専門だった古典についても書きたいと思う。教育現場を離れたいま、じっくりと読んでみたい古典がいくつもある。
読書は習慣だから、本は常にそばにある。読み終えた本についてnoteに書こうと思うことはしばしばだが、これがなかなかできない。すぐに次の本を手に取ってしまう。読書の記憶がすぐに薄れてしまうのは、年齢のせいかもしれないが、これはさびしい。
教壇に立つこともなくなって、教材作りやテスト作りからも解放されたいま、私のパソコンはnoteのためにあるようなものだ。noteに投稿することと、神社巡りや展覧会鑑賞に出かけることはセットになっている。おかげで外出する目的もできる。
学生の頃、寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』という評論集を読んだことがあったが、書を持って町に出るのは楽しいことだ。電車の中での読書は時間を忘れてしまう。スマホはだめだよ。
2周年記念のバッジから、自分の来た道をちょっと振り返ってみました。
noteへの記事の投稿はこれからも続きます。たくさんの人に読んでもらえるとうれしいですね。