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アジア紀行~インドネシア・幻の巨大チョウを求めて⑩~

MASOHIの午後

「Manusela Tour  5日目」の午後、前回の続きです。

この日の早朝Wahaiを発ち、Sakaまでボートで移動し、そこからチャーターしたオンボロ車でMasohiまで戻ってきた。

Masohiのホテル(というよりゲストハウス)に落ち着き、昼ご飯の麺を食べたあと、することがなくなる。
昨日遊んだワハイの海があまりにもきれいだったので、今から海に行こうということになった。マソヒの海はどうだろう。ビーチまで8kmというので、また車をチャーターする。40,000Rp. ドライバーにとっては、いいアルバイトだと思う。

着いた所は、砂浜ではなく、小石か砂利を敷き詰めたようなビーチだったが、海の水はきれいだ。波が少しある。若い人たちが集まって楽しそうにしている。
その中の一人の男性が親しげに話しかけてきた。23歳の軍人だという。インドネシアは徴兵制がないので、彼は志願して軍隊に入ったのだろう。彼の家族や友人、ガールフレンドもいっしょに来ているという。誘われて、我々も合流する。

M君とYは女の子たちに大モテである。
楽しい時間はあっという間に過ぎる。

帰路、「Holy  eel」がいる池があるというので寄り道する。
「聖なるウナギ」? 1m以上もある巨大ウナギが2匹いた。胴回りの太さもすごい。蒲焼きにしたら、何人分あるだろうか。いやいや、「Holy」と言われているのだから、神様みたいなものだ。罰当たりなことを想像してはいけない。

途中の村で、ガイドのジャニスの妹の家だという一軒に立ち寄る。彼女はマラリアに罹って、もうひと月も体調が悪いそうだ。こちらにはいい病院がないので、明日アンボンの病院に連れて行くと、ジャニスは言っていた。

MASOHIの夜

夕方、ホテルに戻って水浴び(マンディ)をする。この習慣にもすっかり馴染んでしまった。汗や海の塩が流されて気持ちがいい。
YがM君と同室がいいというので、今夜はジャニスと自分が同じ部屋で寝ることになる。
夕食後、庭でローソクの灯りの下で、ギターに合わせて歌う。チャーターしていた車のドライバーたちも加わる。昨日のワハイの夜ほどには盛り上がらない。ホテルの隣はナイトクラブのような店で、大音響の音楽が聞こえてきてうるさいほどだ。M君がのぞいてみたいというので、着替えて行くことになった。ジャニスはよく知っているようで、みんなで25,000Rp.だという。

M君とジャニスと自分の3人で出かける。Yはまたお腹の具合がよくないというので留守番。賑やかな音楽が流れてくる扉を開けて、興味半分こわさ半分で中に入る。
だれか女性を指名しなければいけないらしい。ジャニスが勝手に2人を選ぶ。自分のところにやって来たのは、ダリという名前の女性だった。ジャニスは自分の相手を指名するのを遠慮していたが、「I pay.」と言うと、うれしそうに誰かを選んできた。
しばらく飲み物をのんだりフロアで踊ったりという時間を過ごす。Yがいつの間にかのぞきに来て、中に入ってきた。さすがに女の子の指名はしないが、席に座ってコーラを飲み、一人前にタバコをすっている。
こらっ、おまえ高校生やろ!

何となく、ダラダラと時間が過ぎていき、日にちがかわってしまった。もうホテルに戻ろうということで、チェックを求める。
 指名料 25,000Rp×3
 飲み物 70,000Rp
 チップ 10,000Rp×3
来る前にジャニスから聞いていた話と違う。合計175,000Rp.の散財だった。日本円に換算すると1万円近くになる。ジャニスの分は、もちろんこちら持ち。飲み物代もアバウトで、よくわからない。
帰ろうとすると、指名した女性がしきりに「Tiki Tiki」と言ってくる。なんのこっちゃと思うが、雰囲気からすると、怪しい誘いの言葉らしい。M君とYの3人でホテルに退散する。時刻はすでに夜中の1時を回っている。
ジャニスだけはまだクラブに残ると言うので、別れてきた。
こらっ、一人で遊ぶな!

いよいよ明日はセラム島を離れる日だ。朝は早い。

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