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大阪市の神社と狛犬 ⑬港区 ⑤湊屋住吉神社~三先天満宮の行宮の地~

大阪市港区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。港区は大阪市の西部に位置する東西に細長い形をした区で、安治川と尻無川にはさまれ、大阪港を擁する海の玄関口に位置しています。
この地域は、かつては淀川の河口に発達した低湿な三角州でしたが、江戸時代に入って河村瑞賢が安治川を開削し、市岡新田をはじめとする大規模な新田開発が進められました。現在も、新田開発者の名前が地名として残っています。
近年は、ウォーターフロント開発により天保山に「海遊館」をはじめとする集客施設が多数建設され、現在も開発が進んでいます。

港区には、神社が6社あります。そのうちの港住吉神社は、住吉大社の境外社です。港区は、新田開発の成功を祈願して神様を勧請して創建された神社が多いのが印象的でした。今回の湊屋住吉神社もその一つです。

湊屋住吉神社は、大阪メトロ中央線朝潮橋駅から南へ500mほどの地に鎮座します。神社庁への登録名称は「住吉神社」で、「湊屋住吉神社」は開発者の名前を冠した通称です。


湊屋住吉神社

■所在地 〒552-0015 大阪市港区池島2-8-4
■主祭神 底筒男命、中筒男命、表筒男命
■由緒 『大阪府全志』によると、 宝暦年間(1751~1764)にこの地を開発した湊屋吉左衛門が住吉神を勧請したのが始まりだという。明治5年に村社になる。
かつては、境内に本殿・幣殿・拝殿・社務所を存し、末社に稲荷神社あったようだが、現在は駐車場と小さな児童公園に挟まれた境界もない敷地に、鳥居と小祠が建つだけである。

ところで、正面の鳥居に目をやると、その左右に石柱が建っている。そこには「天満宮行宮所」と書かれている。

この地で「天満宮」といえば、「三先天満宮」しかない。

ということは、湊屋住吉神社は、三先天満宮の行宮(御旅所)?
しかし、それはどう考えてもおかしい。もう一度、大阪府神社庁の当神社のページを見ると、問い合わせ先が「天満宮」になっている。社務所もない無人の湊屋住吉神社は、三先天満宮が管理しているらしい。
さらに調べてみると、数年前までは、湊屋住吉神社の小祠の横に、さらに小さな祠があったらしい。

写真:「のぉ的自悠時間 湊屋住吉神社・三先天満宮行宮」http://nohzoh.seesaa.net/article/122339462.html

上の写真のほか、いくつかのブログやGoogleマップに、「三先天満宮」の提灯が掲げられた祠の写真を見つけることができる。
しかし、現在はこの小社は跡形もない。

そして、期待の狛犬も、この神社にはいませんでした。

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