❶ 仲良く暮らそう "匂いと声"
こまちとひげよしは野良猫でいた期間が生後~約3ヶ月程あり、その後TNRされました。TNRとは野良猫を捕獲して避妊・去勢手術をした後、再び野良猫として元の居場所へ戻し、猫の繁殖を抑制する活動です。
元々、リターンされる未来がありましたが、手術を終えリリースされる前に私たちが里親になりたいと名乗りをあげた為、彼らは野良猫ではなく家猫となりました。本来であれば人馴れしてから里親になることが通常とされていますが、私たちの場合は諸事情あり人馴れする前に一緒に暮らすことになりました。
そのため、人間への警戒心が比較的強い状態から何の知識もないままに生活を共にし始めました。シャーシャー威嚇、ダンダン足踏みで野性丸出しの彼ら…猫と暮らすことが初めてだった私たちは「猫と暮らす」ということの始まりが、それが普通だと思っていました。(そんなことはないらしいと後から知りました。)
いろいろと仲良くなるために試行錯誤しながら毎日を過ごし、時間を重ねるごとに彼らとの距離は心身ともに縮まっていきました。現在もそれは続いています。
私たちの経験が誰かの参考になればと思い、取り組んだことをまとめていきます。あくまで我が家ではプラスになったことなので全ての猫ちゃんに通じるかはわかりませんが、もし悩まれている方がいらっしゃれば取り入れられそうなことは試してみて頂けたらと思います。
お迎えして最初の3日間
我が家に来て一緒に過ごす初めての夜。ケージの中の一番上、オレンジのハンモックの上が落ち着くようで、すぐに二匹揃って乗りこちらを伺っていました。
お迎えして最初の3日間はケージの中から出すことはなく、基本はごはんとトイレ掃除のお世話のみに徹しました。
威嚇が止まることなくシャーシャー、ドンドン、まずはゲージの上にタオルケットをかけてなるべく人間が見えないようにしました。
ただでさえ知らない新しい環境でよく分からない生物(人間)にじっと見られてたら怖いですよね…
猫の視線・気持ちで考えるように意識して、まずは危害を与えないことをわかってもらうところから始めました。
様子を見ながらタオルケットがかけてある面積を少しづつめくって、徐々に部屋の景色を覚えてもらうように努めました。
人間に慣れてもらう前にまず環境に慣れてもらうように…
2日目からはタオルケットの前面はめくっておくことにして、上と横はかけた状態で過ごしました。なるべく部屋は暗くして、留守不在の間もあったり、部屋に入ることも必要最低限にしました。
ごはんとトイレ掃除のみをして、顔はあまりじーっと見ないようにしながらチュールをあげました。緊張している彼らが少しでも安心できる時間を作ろうとしたのです。
3日目にはタオルケットは全面と上半分をめくりました。部屋の景色にも慣れたようで、ここでようやくケージ越しにおもちゃで遊びました。最初は戸惑いながらも楽しそうに遊んでくれました。
ついに「お部屋」へ進出!
ケージの扉を開けて部屋の中を歩いてもらいました。
いつもケージから眺めていた部屋、クンクン匂いを嗅いで安全かどうか確認。警戒していてなかなか出てこないので、おもちゃで誘導したら戸惑いながらもこまちが出て、おもちゃを追いかけて部屋の中を走って駆けて、とても元気!
ひげよしもあとを続くように外へ
おもちゃは激しく動かしたあと猫ちゃんが見えないところに隠して動かさずにいると「どこいったんだ?」と探しだします。
ケージから出したい時は羽根のついたおもちゃを頭上でぐるぐる飛ばしてゲージの下の隙間に隠していました。そうすると羽根を探すため、ケージの下を覗き込むために出てきてくれて、毎回そうして誘導していました。
その後数日、人間がいる間はケージから出てもらい遊んで、チュールをあげて…留守中や就寝時の間はケージの中にいてもらう、ケージにはタオルケットは上半分かけたままで過ごしました。
部屋の中を歩いてもらうようになってから、1週間ほど経過した頃、部屋で香箱座りをしているところを目撃
リラックスモード!!
ってことはすなわち環境に慣れて安心してくれてる!
そして以前よりも活発度が上がりケージの上によじ登ったり、カーテンをつたってカーテンレールまで登ったり、だいぶ慣れてきた様子なのでケージの上のタオルケットは撤去して、ケージから解放する時間も増やしていきました。
机の下(薄暗い)ところにいることが増えたのでダンボールハウスを作成。
中にはブランケットやモコモコのベッドを置いたり、新しい安心できる環境を整えました。
寝顔も見られるようになりました。が、相変わらず近づくとシャーと威嚇はされていました。
毎日ちゅーるは2本ずつあげていました。
扉は留守中も就寝時も開けっ放しにして、トイレ、お水、ご飯はケージの中なので用事がある時は自ら戻ります。それ以外は部屋のどこかにいるようになりました。
部屋の中には机の下やダンボールハウスなど好きになってくれた場所があるので、本当に気分で自由に行き来して貰っていました。
匂いと声を覚えてね
我が家にお迎えしてから1か月が経過した頃、生活に慣れてきたのか物陰に隠れることなく、こちらに堂々と姿を見せてくれるようになりました。
また、今まではおもちゃを追いかける姿しか見ていなかったですが、この頃からじゃれ合う姿を見ることも増えてきました。
姉弟の仲の良さを感じる瞬間を見るたび微笑ましい気持ちになります。
そしてこの頃からは、今までケージ越しに袋の先であげていたチュールを手であげ始めました。舌がざらざらしていてくすぐったいです。
こまちは最初手が近づくと猫パンチしてましたがチュールの匂いがわかるとビビりながら食べていました。
チュールは一日3本、朝・夕・夜の3回に分けてあげていました。本数は獣医さんに相談して、子猫であるし、人慣れしてもらうには最初の頃はそれぐらい与えても問題ないとのことでした。(今は2~3日に1本あげています。)
なるべく顔を近づけて、目を見ながらゆっくりまばたきして、優しい声で名前をそれぞれ呼びながら手でチュールをあげるようにしました。
ひげよしだと長いので「おひげ」、こまちは「こまちゃん」
それぞれ名前を覚えてもらうように何度も何度も呼びながら…
名前を呼んだり、話しかけながら声をかけて、手の匂いと声を覚えてもらうため、ここから徐々に本格的な人慣れ訓練を開始しました。
1か月が経過してもまだまだ距離感は埋まらずで、チュールの時だけ辛うじてスキンシップができる状態です。近づいたり、不審な動きをするとシャーと威嚇されますが、我が家に来た時よりは緊張は少なく、リラックスして生活してもらえるようになったようです。
ここまで読んでいただき、よろしければ「いいね」をお願いします。励みになります。猫ちゃんと暮らす上で感じたこと、仲良くなるために試行錯誤したことを記事にしてまとめていますので続きも良かったら読んでいただければ嬉しいです。
またここまでご紹介した可愛い我が家の愛猫Instagramがございます。よろしければInstagramロゴのリンクよりご覧ください。
お読みいただきありがとうございました。