「ブラックジャックによろしく」で法制執務を解説!?(狛江市政策室×こまえのデザイン. )
こんにちは。こまえのデザイン. (狛江市未来戦略室)の石崎です。
だんだん秋の空気が感じられるようになってきましたね。
さて、今回は政策室とこまえのデザイン. で制作した、『法制執務に関する職員向けの社内報』についてご紹介します。
法制執務とは…?
法制執務とは、法令の立案・審査に関する事務のことです。
自治体で作られる「条例」や「規則」(=例規といいます。)を作ったり、変更・廃止したりする事務、と言えばわかりやすいかもしれません。
例規を制定する際は、漢字や仮名遣い、掲載する項目の順序、法令文の表現方法など様々なルールを踏まえなくてはなりません。(ちなみにこれはほんの一部!)
そのため、法令や例規に基づき事務を行う自治体職員は、法制執務の知識を正しく身につけておく必要があります。
制作のきっかけは…
例規や文書の審査を担当する政策室から「職員の法制執務のスキルをレベルアップさせるため、PRがしたい!」という相談がありました。
狛江市役所では令和5年3月から電子決裁による文書管理がスタートし、紙で決裁を行っていた時よりも起案(※)するときの参考事例や根拠の記載、説明をより明確にする必要がありました。
また、近年の業務の多様化に対応するため、即戦力となる法務能力を身につけてもらいたいとのことでした。
ただ、法制執務は「難しい」「硬い」という印象を持たれがちなのもまた事実。
そのため、「法制執務のスキルをどうにか職員に忌避されないように伝え、実践してもらえないか…?」とのことで、こまえのデザイン. に相談が持ち込まれたところからこの案件がスタートしました。
まずは社内報を制作することに。
PRでは連載モノを基本に、動画や庁内からのネタ募集などの手法も試してみたいとのことだったので、まずは試しに内製の社内報から作成することになりました。
早速政策室が原稿を作成し、こまえのデザイン. がレイアウトデザインを考えます。
ちなみに、気になる社内報の名称は『狛江Legal strech with M』。(なんと偶然、政策室のメンバー全員の名前に「M」がついているのでこの名前になったそうです!)
記事は連載モノと合わせ、キャッチーな手法(4コママンガやショートムービー)や遊びの要素(占いなど)を取り入れるなど、いかに読んで楽しいものにできるか!?を念頭に制作することになりました。
レイアウトのデザインはこちら。
イメージのすり合わせや修正を経て出来上がった1ページ目のデザインはこちら。
表紙に4コママンガを配置し、目を引く構成にしたい!とのことだったので、マンガを上部に大きく載せる形にしました。
ちなみに、マンガは「ブラックジャックによろしく」のイラストを二次使用しています。
色合いやタイトルフォントは、法制執務の硬い印象を払拭するような柔らかいものとしました。
また、デザインはすべてパワーポイントで作成しており、誰でも簡単に修正できるようにしています。
特集に登場するキャラクターもデザイン!
毎月連載する特集には2人のキャラクターが登場し、法制執務のテーマごとに会話しながら知識を深める構成となっています。
今回はそのキャラクターデザインも行いました。
色々なデザインを提案し、意見を交わしながら出来上がったものがコチラ。
デザインはキャラクターのイメージやバックボーンを聞き取りつつ、こまえのデザイン. で一から作成しました。
(〇〇のようなキャラとか、年齢、色味、シルエットetc…。)
キャラクターの完成形が見えない中、色々なアイデアやカラーバリエーションを提案し、ようやく完成したときの達成感はかなりのものでした。
紙面ではこのように、弟子であるフェアリーMの疑問にプロフェッサーエムが答える形となっています。
2人の楽しいやりとりによって法制執務の硬いイメージが払拭されているのではないでしょうか。
完成した記事はこちらから。
おわりに
現在は社内報は第4回まで制作・公開されています。
最新のvol.4ではついに動画を作成しました!
今回のテーマとなった法制執務は市役所の外からはなかなか見えにくい分野。ですが、市で働く職員は誰もが法律やルールに基づいた上で、市民の皆様の暮らしをより良くするために、日々業務に向き合っています。
今回はそんな市職員の法務能力をさらに高め、より法制執務を効率化したいという政策室の熱い思いが込められた案件でした。
市の取り組みを見た際には、ぜひ今回の案件を思い出していただけると嬉しいです。
これからもこまえのデザイン. は狛江市職員の思いを形にするべく、邁進していきます。最後までお読みいただき、ありがとうございました!