思いがけない再会で遅れて届いた「大丈夫だよ。」②#228
特別仲が良かったわけでもないけれど、
「あの後どうなったかなー?」
と、何となく気になる人。
①のお話はこちら⬇
とあるコールセンターで働いていた頃。
突然管理者に呼ばれました。
「Aさんがね、突然自分の名前をうまく名乗れなくなっちゃったのよ。呂律が回らないっていうか。昨日なんて外国人ですか?ってクレームになっちゃって…」
Aさん、全然話したことはないけど、顔はわかる。
「それでね、友香さん。Aさんと、ちょっとロープレしたり、話してみてくれない?30分位。話聞いてあげるだけでいいからさ。」
話して欲しい内容の指示も特になく、つまりほとんど話したことのないAさんと30分のフリートーク。今思えばなかなかのムチャぶり 笑
「わかりました。」
いざ、Aさんとのフリートーク開始。
そこで不思議なことがわかりました。
対面で会話する分には、全く普通なのです。
それが、いざ電話が鳴って名乗ろうとすると、呂律が回らなくなってしまう。
精神的なものかなと思いました。
でも違和感があったのは、なんと言うか、Aさんの雰囲気が、追い詰められているとかいう感じでもなく、あっけらかんとしていること。あまりダメージを受けているようにも見えなかったのです。
それなのに、いざ仕事モードになろうとすると、やっぱりうまく話せない。家族と話す時ももちろん普通に話せるそう。
結局、これだ!という事はわかりませんでした。
その後しばらくして、彼女の姿を見かけなくなりました。正直何となく、ほっとしました。
あのまま無理しなくて良かった。合わない場所で、無理する必要なんてない。
あの現象は、「ここは違うよ。」っていうメッセージだったんじゃないかと。
無理する時間が長引かなくて、良かった。
それから数年後、ホットヨガスタジオで思いがけず再会することになります。
「Aさん!」思わずすぐに声を掛けました。
Aさん、ピンと来ない顔をしていました。
あの時のようなあっけらかんとした表情で 笑
気まずいやつ!!いやでもむしろ、私のことを覚えていない位の方が良いのでは?
ホットヨガを習いに来れてる位なのだから、色々大丈夫なのだろう。それだけわかれば十分でした。
そしてその後Aさんには、なんと4~5回再会します 笑 再会というより、見かけた、の方が正しいかな?
それからまた数年後。私も職業を変えていました。当時出勤前にある場所をお散歩したいがために、職場から最寄りでもなんでもない駅で途中下車していました。そしてその駅から目的地へ向かう途中に、Aさんを見かけました。
前回ですらピンと来てない顔をしていたから、声は掛けられませんでした。でも、確かにAさんでした。
その後も数回見かけました。たまたまタイミングが合ったのでしょう。通勤の時間帯だし、きっとどこかで働いているのだろう。良かった。
朝も見かけて夜も見かける日まであり、ついには彼女の家までわかってしまいました 笑
一応断っておきますが尾行した訳ではありません。あまりにタイミングが合いすぎていました。
彼女が姿を消していったのは、思いっきり街中の立派なマンション。結婚して構えた新居なのかな?服装も綺麗にしているし、なんかもう、全部が「良かった!」の一言。
あまりによく見かけるから、これは、「声を掛けなよ」っていうお知らせ?なんていう気もしてきて、友人に声を掛けてみるべきか相談までしました 笑
「次また見かけたら、思い切って掛けてみたら?」
「そうだよね、こんなに見かけてるんだから、今会うべき人なのかもね。」
そうだ、そうだよ、こんなに会うんだから、何か意味があるのかもしれない。次見かけたら、勇気を出してみよう!
思いは固まったのに、その後二度と彼女を見かけることはありませんでした。
一時はあんなに見かけていたのに。やっぱりあ!と思った時が、その時なのでした。
でももう、話し掛ける必要すらなかったのかもしれません。彼女が今「大丈夫」であることは十分にわかったのだから。
何となく心のすみっこで気にかけていた人との再会。
「あの後どうなったのかなー?」
の思いが、届くことって、たまにあるみたいです。
「大丈夫だよ。」の姿を見せてくれる神様がいるのだと。あれは、そういうことだったのだと、思うのです。
その神様と仲良くなるコツは、「心のすみっこ」で気にかけておく。
なのかもしれません。
さぁ
今日も
新しい一日が
始まります。
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