「夫婦note.夫婦関係円満の秘訣について亅夫編
今、書店に行けば「夫婦関係」をテーマにした書籍や雑誌はたくさんあります。それを読めば、おそらく夫婦関係が円満になると考えているのでしょうか。なるほど、読まないよりは読んだほうが、何か解決の糸口は見つかるかもしれませんし、そういった本を読む事が、無意味と言っているわけではありません。
ただ、私はそういった本を読むよりは、相手と「対話」することが、夫婦関係が円満になることに繋がるのではないかと考えております。その理由について書きます。
①相手が何を考えているかを知ることができる
世の中に出回っている「夫(妻)の取り扱い説明書」的な本が、売れた時期が一時期ありました。おそらく誰しもどのように取り扱えばいいのか悩んでたところに、救世主が舞い降りたイメージでしょうか。では、こういった本を読んで、実際に夫婦関係が円満になったケースはどれぐらいいたのでしょうか。統計をとっていないので、正確な事は申し上げられませんが、それほど効果はなさそうに見えます。というのも2020年新型コロナがやってきて、「コロナ離婚」という言葉が出てきたからです。私から言わせれば、「別にコロナがなくても離婚する人はするだろう」とどこか冷めた目で見ていました。むしろコロナを名目に離婚する人は、それ以前から関係が冷えきっていたと考えております。そういった夫婦は、おそらくお互いを前述したどのように取り扱おうか程度にしか見ていなく、「対話」をしていなかった事が大きな原因ではないでしょうか。人間である以上、物ではありませんので取り扱い説明書なるものはありません。ですので、相手を知るにはとことん相手と向き合う=「対話」をすることでしか、相手が何を考えているかを知ることはできないのではないかと考えております。
②自分を知ってもらう
①で、相手が何を考えているかを知ることはできました。そして次に、自分を知ってもらうことです。「あの人は、わたしの事を分かってくれない」が言う人がいますが、自分でも自分がわからないのだから、まして他人の事が分かるわけがありません。とはいえ、少なくとも「対話」をすることで、完璧には理解されなくても、自分が何を考えているかは相手には伝わるのではないでしょうか。
③価値観の相違に気付く
①と②を通じて、この事に気付くかと思います。「この人、こんな事を考えたのか」と。夫婦だからといって、お互い生まれた環境や育ってきた環境も違うので、完全に価値観が一致する事はなかなかないかと思います。それも当然です。自分と完全に価値観が同じ人間がいるはずがありません。そもそも「結婚」とはなんでしょうか。
評論家の福田恆存(つねあり)は、『私の幸福論』(ちくま文庫)の中でこのように言っております。
「むしろ結婚とは、二人の男女が、今後何十年、おたがいにおたがいの理解しなかったものを発見しあっていきましょうということではありますまいか。すでに理解してあっているから結婚するのではなく、これから理解しあおうとして結婚するのです。(185頁より引用)」
まさしくこの通りかと思います。価値観が違う男女だからこそ、この姿勢が大事なのではないでしょうか。ここまで偉そうに書いてきましたが、私自身も「対話」ができているかといえば正直怪しいです(笑)。今回は、自戒を込めてこのテーマを書きました。最後に、同作品のこの言葉で締めたいと思います。
「とにかく結婚とは、未知の領域に踏み込むことです。(187頁より引用)」
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