ナースがパン屋になりました。蘇について。
蘇 のパンセット
小川糸さんのライオンのおやつ
という本がある
瀬戸内海の島にあるホスピスの話
そこで始めに出されたおやつが
蘇 だ。
主人公は、そのクリーム色した蘇を
淡い卵なような、
生まれたてのひよこのような色と
たとえている。
一口目の印象は懐かしい。
二口目は、じわじわと甘い味が
広がっていく
正体をつかめそうになると
すーっと手のひらから尻尾が逃げていく
ようで追いかけっこをしているみたいだ
と表現したあと
たとえた言葉が
神様の母乳 だった
蘇とは、牛より乳を出し、
乳より酪を出し
酪より生蘇を出し、
生蘇より熟蘇を出し
熟蘇より醍醐を出す
醍醐は最上なり
酪とはヨーグルト
生蘇は生クリーム
熟蘇はバター
醍醐は5番目の最後の味
乳から得られる最上級の美味しいもの
醍醐味もここから生まれた
ずっと長時間ゆっくり煮詰めていった
最後、最高地点が蘇なのだ
でんぱんもこんな蘇みたいな
味にしたい、なるといいなという
思いから名前をつけた
一口目、特別な高揚するほどの
味ではないかもしれない
でも、心と体に沁み込んで
じわりじわりと食べた人を
元気にできればいいなーと思う
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