note上にQuadrantチャートを描く
概要
Mermaid 記法を使って、note上に円グラフ、マインドマップ、タイムラインダイアグラムや棒グラフ/折れ線グラフなどXYチャートを描いてきました。今回はQuadrantチャート(クアドラントチャート、象限チャート)を描いてみます。
Quadrantチャート(クアドラントチャート、象限チャート)とは
クアドラントチャート(象限チャート)とは、2つの軸で空間を4つの象限に分け、各象限に要素を配置した図表です。
データの視覚的な区別が容易なため、大量のデータをプロットする際に活用できます。
クアドラントチャート(象限チャート)は、戦略策定のフレームワークとして知られており、タスクの優先順位付けや時間管理などの場面で利用されます。
サンプル
今回は、「地球温暖化を止めるためにできること」というテーマで、クアドラントチャート(象限チャート)に整理するさわりの部分をサンプルとします。
地球温暖化とは
まず「地球温暖化」という現象について、確認しておきましょう。
地球温暖化とは、人間の活動によって大気中の温室効果ガスが増加し、地球の平均気温が上昇する現象です。
地球の表面には窒素や酸素、二酸化炭素(CO2)などの大気が取り巻いており、気温を一定に保つ役割を果たしています。
しかし、18世紀の産業革命以降、石炭や石油などの化石燃料を燃やしてエネルギーを得てきたことで、大気中の二酸化炭素濃度が急速に増加を続けています。
これにより、温室効果が高まり、地球の平均気温が上昇しています。
地球温暖化によって、次のような影響が懸念されています。
海面の上昇
降水量の変化
異常気象の頻発
砂漠の拡大
植物や動物の生息環境の変化
熱中症やマラリアなどの伝染病の発生増加
地球温暖化は気候変動を引き起こし、自然環境や人の暮らしにさまざまな影響や被害をもたらします。温暖化への対策を十分に行なわない場合、さらに重大化し、取り返しのつかない被害をもたらす危険性が指摘されています。
この記事を書いているのは10月後半ですが、今夏は気温が40℃にせまるものでしたし、夏場には見当たらなかった蚊が、今頃になって見るようになっています。じわじわと影響が出ているという実感です。
```mermaid
quadrantChart
title 地球温暖化を止めるための取り組み
x-axis "短期で取り組む" --> "長期で取り組む"
y-axis "個人でできる" --> "社会で取り組む"
quadrant-1 "社会の長期的な取り組み"
quadrant-2 "社会の短期的な取り組み"
quadrant-3 "個人の短期的な取り組み"
quadrant-4 "個人の長期的な取り組み"
"太陽光発電を増やす": [0.3, 0.6]
"移動を徒歩、公共交通に": [0.45, 0.23]
"水素エネルギー利用促進、二酸化炭素回収": [0.57, 0.69]
"低環境負荷製品を選ぶ": [0.78, 0.34]
"照明のLED化": [0.40, 0.34]
"環境規制の強化": [0.35, 0.78]
```
コード
このチャートのコードは次のとおりです。
チャートの解説
Quadrant Chart(四象限図)は、2つの軸を用いて4つの象限に分類することで、複雑な情報を整理・分析するためのフレームワークです。
今回は、「個人の行動 vs 社会の取り組み」 と 「短期的な対策 vs 長期的な対策」 の2軸を設定し、温暖化対策を以下の4つの象限に分類します。
個人の短期的な取り組み:
個人がすぐに始められる、日常生活における省エネ・節水や消費行動見直しなどの取り組み社会の短期的な取り組み:
企業や政府が主導する、再生可能エネルギーの導入促進や排出量取引制度などの政策個人の長期的な取り組み:
個人が意識的に選択する、ライフスタイルの変革や環境問題への継続的な学習社会の長期的な取り組み:
社会全体のシステム変革を促す、持続可能な社会に向けた技術開発や国際協力
まとめ
今回は、複雑な情報を整理・分析するためのフレームワークであり、2つの軸で空間を4つの象限に分け各象限に要素を配置した図表であるクアドラントチャート(象限チャート)を使って、地球温暖化防止の取り組みについて整理しました。
Mermaid 記法を使うことで、note上にクアドラントチャート(象限チャート)を描くことができました。
なお、地球温暖化を止めるためには、個人と社会が協力し、短期的な対策と長期的な対策を両輪で進めていく必要があります。Quadrant Chart を用いることで、それぞれの対策の位置付けを明確化し、多角的な視点から温暖化問題に取り組むことについて整理できます。
私たち一人ひとりが、地球温暖化の深刻さを認識し、それぞれの立場でできることを実践していくことが、未来の地球を守るために不可欠ですね。