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【国宝探訪】福岡の旅

この探訪記はつい先日の2021年12月11,12日のものです。

太宰府天満宮所蔵の『翰苑』という国宝の典籍を見るため、はるばる福岡まで来ています。所蔵している太宰府天満宮ではなく、大野城市の心のふるさと館という施設で展示されています。公開期間は短く、12月7日から19日。
『翰苑』はいつ公開されているのかさっぱりわからないものなので、迷いましたが、この機会を逃さないことにしました。何を迷ったかというと、あまり詳しくはない国宝の典籍のために福岡まで行くのかというところです。
しかし、イチゴと言えばあまおう一択の私としては既にあまおうが出回るシーズンなので、あまおうの誘惑に負けて福岡行きを決めました。
福岡は美味しいものがたくさんあるので、地味な国宝目当てでも他にも楽しみがあっていいですね。

まず空路で福岡へ。コロナが落ち着いてきたからなのか、飛行機はほぼ満席でした。福岡空港内にキャンベルアーリーという果物屋さんが経営しているカフェができていたので、昼食代わりにさっそくあまおうのパフェを食べました。前に福岡に来たときも、博多駅の近くの同じお店でパフェを食べたんです。あまおうがたくさん乗っていて美味しかったです。

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天神経由で西鉄に乗って心のふるさと館の最寄り駅の春日原へ。原と書いて「ばる」と読むのは九州に来たって感じでした。心のふるさと館、開館3周年の記念で『翰苑』を太宰府天満宮から借りたようです。綺麗な建物で、大野城市の名前の由来になった大野城や水城のことも学習できる施設になっていました。水城なんて何年振りに聞いたことか。

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『翰苑』は『漢書』や『後漢書』などの中国の古い書物の内容をまとめた事典なのですが、作られた中国にはもはや残っていないそうです。倭国の事項に邪馬台国や卑弥呼のことが載っており、伊都国などは九州にあったので、九州らしい国宝だと思いました。

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その後は時間があったので、福岡まで戻り、福岡城址に行きました。戦国、安土桃山時代で好きな武将である小早川隆景が作った名島城にあった門が移築されているのです。現地の解説を読むと、江戸時代にこの場所に移築されたわけではないようです。てっきり福岡城を作ったときに移築したのだと思っていました。福岡城址の立派な門と違って、素朴な感じの門でした。

夕食は福岡PARCOの「おおやま」というお店で本場のもつ鍋を食べました。味噌味だったのですが、豚骨ラーメンのスープのようなまろやかさでした。そして、イチゴ農家が経営しているカフェができたので、あまおうのショートケーキをテイクアウトしました。せっかく来たので、あまおう三昧しました。

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2日目は早良区にある西光寺に行きました。博多からはバスで1時間くらいかかり、バスがあまり好きではないので、地下鉄で野芥駅まで行ってから乗り換えることにしました。乗り換えるときに通った天神から天神南へ続く地下街はビックリするほど広かったです。野芥駅は山もだいぶ近く、福岡市でも郊外の雰囲気でした。そこからバスに乗り、山の方に向かって15分ほどで目的のバス停に着き、そこから歩いて10分、ようやく西光寺に着きました。
国宝の鐘は収蔵庫にあり、外から窓越しに眺めるくらいなので、じっくり見るというものでもありませんでした。

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肉眼では模様などそれなりに見えたのですが、写真もガラス越しで反射してしまい、綺麗には撮れませんでした。事前に調べた情報ではもっと見えないかもしれないと思っていたので、それなりに見えて満足です。そもそも鐘は鐘楼に吊るされていてよく見えないことが多いんですよね。このためだけに来るのはちょっと、と思っていたので、『翰苑』と一緒のタイミングで観ることができて、本当によかったです。

昼食は行ってみたかった「ひらお」で天ぷらを食べました。すごくシステマティックになっていておもしろかったです。午後は筥崎宮にお参りしました。大きな楼門は小早川隆景によって建てられたものです。前に福岡に行ったときは夕方で社務所が閉まっていて、ご朱印をいただけなかったので、今回はご朱印をいただくためにお参りしました。

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福岡空港で、あまおうのお菓子を買い込んで、東京に帰りました。典籍も鐘も詳しくないのですが、福岡自体あまり行ったことがないので、グルメのように他のものと組み合わせて行けば楽しい旅行になることを実感しました。東京国立博物館から九州国立博物館に行ってしまった国宝で見ていないものがあるので、また訪れるのを楽しみにしています。どちらかというと、ラーメン、もつ鍋、あまおうは冬のものなので、冬に展示されることを願っています。




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