【国宝語り】安土桃山時代・江戸時代の建築
室町時代までは主に寺院建築をその時代の特徴的な国宝建築としてご紹介してきましたが、安土桃山時代にはそれまでなかったタイプの国宝建築が現れます。戦国時代にもなると城郭建築が発展して天守が造られるようになります。現存する天守のうち安土桃山時代から江戸時代初期に造られた5件が国宝に指定されています。
松本城
犬山城
彦根城
姫路城
松江城
そもそも現存の天守は12件しかありません。櫓や門などで重要文化財に指定されているものもありますが、天守は数が少ないのです。国宝には指定されていない残りの現存天守についても、地元では国宝に指定してほしいという機運が高まっているようなので、今後、国宝に指定されるものも出てくるかもしれません。また、天守ではありませんが、二条城の二の丸御殿も国宝に指定されています。
安土桃山時代、江戸時代の寺社建築については、(西)本願寺の唐門や東照宮の陽明門など極彩色の装飾彫刻が多用されているのが特徴です。
本願寺唐門
大崎八幡宮
歓喜院
余談ですが、江戸時代の五重塔は塔身が細く不安定に見えるため、評価が高くないのか、国宝に指定されているものは以前の工法で再建された復古調の東寺の五重塔だけです。
※タイトルの下の写真は石清水八幡宮です。
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