
【国宝語り】関西地方5・京都府の国宝
関西地方の国宝を紹介するシリーズ、最後は京都府の国宝を紹介します。
国宝探訪の回数が全国で最も多いのは圧倒的に京都府です。その理由は、京都府の国宝の数が多いというのもありますが、特に絵画と書跡・古書が多いからです。どちらも不定期に展示され、なかなか展示されないものもあるので、何度も足を運ぶことになります。また、奈良県や大阪府で国宝探訪するときも京都府と合わせて行くことがよくあります。結果として、奈良県が年1回程度に対して、京都府に年に数回、国宝探訪に行くことが多いのです。あとは美味しいもの、美しいお庭などなど、国宝以外にも楽しめるものがたくさんあり、京都を訪ねる楽しみがなかったら、国宝探訪はここまで続いてなかったと思います。
京都府で特に好きな国宝は、宝菩提院願徳寺の菩薩半跏像です。初めて見たのは東京国立博物館でしたが、あまりの美しさに衝撃を受けました。その後、宝菩提院願徳寺を訪ね、菩薩半跏像を心ゆくまで拝観しました。来年開催される奈良国立博物館の「超 国宝」展でも展示される予定なので、見に行きたいと思っています。
京田辺市の観音寺の十一面観音立像も美しい像です。予約をして間近で見たのですが、こんなに至近距離で見られるのだと感動しました。

金閣とどっちが好き論争になる慈照寺の銀閣は国宝建築の中でもかなり好きで、訪ねた回数も多いです。
国宝の中でも誰もが知っている「鳥獣戯画」は京都市の高山寺の国宝です。何度見ても飽きないですね。同じく高山寺の国宝「明恵上人像」も他では見ない絵で興味深いです。
国宝の中でも、建築は基本的に昼間ならいつでも見られることが多いのですが、西本願寺の飛雲閣や北能舞台のように京都府の国宝建築はなかなか見られないものがあります。龍光院の書院は外からは見えず、一般客は敷地に入れないので、未だに見ることができていません。広隆寺の桂宮院本堂も以前は限定公開していたのですが、原則非公開になって久しいようです。また、醍醐寺の上醍醐に清滝宮拝殿と薬師堂がありますが、トレッキング、ハイキングレベルの道を登らなくてはならず、行くのを断念しました。綾部市にある光明寺の二王門は最寄りバス停から徒歩40分の山の中にあり、こちらも今のところ訪ねるのを諦めています。京都の国宝建築観賞はハードルが高いです。
京都府の国宝の書跡・古書はまだ見ていないものも多いので、公開されたら機会を逃さず見に行きたいと思います。
今回で各地方の国宝について語るシリーズは終了です。四国は今年初めて訪れたので、まだこのシリーズが書けません。四国のことはもう少し巡ったら書こうと思います。
※タイトルの上の画像は飛雲閣です。