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【国宝探訪】専修寺&徳川美術館

この探訪記は、2018年7月28日のものです。

7月28、29日に名古屋、奈良に国宝探訪へ。しかし、予報では、まさかの逆走台風が名古屋直撃。今まで何度も台風の直撃を免れ続けてきたのに、どうなるのでしょう。

名古屋に発つ朝、雨が雨戸に打ち付ける音で目が覚めました。朝からダメじゃんと思いましたが、雨女歴の長い私、へこたれずに、カバンをビニール袋に二重に包んで、大雨に備えました。しかし、家を出るころには、小雨になりました。

名古屋もそれほど降っていませんでした。前日に友人と会うのを取り止めた関係で、半日暇になり、どうしようかと思いましたが、ガイドブックも何も持ってこなかったので、名古屋観光がまったくわからず。
三重県の津の方に、昨年、国宝になったお寺があり、そこは最寄り駅から近いので、そのお寺、専修寺に行ってみることにしました。

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最寄り駅の一身田駅に着いても、台風の気配はありませんでした。駅は寂れた雰囲気で、駅前にもほとんどお店はありません。
しかし、専修寺に近くなり、小さな川を渡ると、様相は一変。
専修寺の広い境内を囲む立派な塀、周囲の道路も綺麗に整備され、門の前には参拝客向けのお店もあります。周囲の建物も情緒ある建物だし、さっきの川ってひょっとして濠?この町って寺内町?と思ったら、そうでした。
寺内町、教科書に載っているので、知ってはいましたが、寺内町とすぐわかる町は初めてでした。
その辺りだけちょっと雰囲気が違っておもしろかったです。

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専修寺は建築が国宝になるまで馴染みのない名前でしたが、浄土真宗の中でも高田派の本山で、親鸞が書いた国宝の書物も所蔵している由緒あるお寺でした。

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浄土真宗の建築はとにかく大きいことが特徴で、あまり面白みのある建築はないのですが、専修寺の如来堂は禅宗様建築だったので、興味津々でした。
御影堂は浄土真宗の建築らしい建築でした。よく見ると、破風の下に巨大な鶴らしき彫刻があったり、軒下に龍の頭の彫刻が並んでいたり、なかなか個性的だと思いました。

浄土真宗では珍しく、ご朱印もいただけました。これがまた、幸せになるくらいの達筆でした。

あと一時間電車を遅らせてもいいなと思ったのですが、台風の影響で名古屋に帰れなくなったら大変なので、予定通りに名古屋に戻りました。


名古屋に戻って、今回の旅の最大の目的、徳川美術館へ。名古屋は不慣れなので、駅のバスセンターを建物の外から探して通り越してしまったり、思っていたよりバス停から美術館の入り口まで遠かったり、とにかく着くまで時間がかかった気がしました。
徳川美術館は展示スペースは1階だけでしたが、とても広くて、まだ先があるの?という感じでした。今回は「名刀紀行展」が目的でしたが、刀で埋め尽くされた展示室は圧巻でした。徳川美術館が所蔵している国宝の刀剣がほとんどこの展示室にあるという太っ腹な展示でした。
見ていない国宝の刀剣は6振り、印象に残ったのは庖丁正宗のやっぱり庖丁みたいだったこと。これだけ刀だけをまとめて観ると、今まで長さの違いには気づいていたのですが、細かったり、太かったり、幅にも差があることにも気づきました。

徳川美術館を後に、名古屋駅に戻ったところで、6時に運転本数を減らす、9時に運転を見合わせるなど、電車の運行に台風の影響が。
変な時間に行ったら、津から戻ってこれないところでした。(よい子は真似しないように!)
早めにホテルに着いたので、雨風が強くなる前に夕食を済ませることができました。

専修寺は、台風のせいで急きょ行くことになったお寺でしたが、予想よりずっと見応えのある建築と素晴らしいご朱印、寺内町も見られてよかったです。今度はもう少し寺内町も巡って、ゆっくり来てみたいと思います。徳川美術館はとても広く、尾張徳川家ゆかりの文化財がたくさん展示されているので、江戸時代の大名に興味がある人にはお勧めです。

基本情報(2021.8現在)
※ ルートは私が探訪時利用したものを基本としています。

専修寺 三重県津市一身田町2819

一身田駅から徒歩5分

公式サイト → http://www.senjuji.or.jp/

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