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【国宝語り】国宝の五重塔

国宝にも、建築や絵画、彫刻などいろいろな分野がありますが、今回は特に好きな建築の中でも五重塔について記事にしました。

2006年9月、羽黒山五重塔を拝観して、国宝指定されている五重塔9基をすべて拝観しました。室生寺の五重塔を初めて拝観したのは95年のことです。その時に塔の素晴らしさに魅了されたのですが、それから10年以上かけて、ようやくすべての国宝五重塔を拝観できました。

国宝の五重塔の紹介

1 醍醐寺(京都府京都市)952年建立。37.4m

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日本三名塔。相輪(屋根の上の棒みたいな部分)が長いので、安定感があります。優美な姿が気に入り、何度も見に行ってます。

2 羽黒山(山形県鶴岡市)1377年頃建立。28.2m

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色が塗られていない素木造りが特徴で、その自然な雰囲気が良いです。最寄駅からバスですが、かなり離れているので、時間がかかり、本数も少ないです。

3 法隆寺(奈良県斑鳩町)680年頃建立。32.5m

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日本三名塔で、最古の五重塔。六重に見えますが、一番下は裳階(もこし。庇みたいなもの)。安定感があり、古さも相俟って堂々としています。

4 海住山寺(京都府木津川市)1214年建立。17.7m

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現存するもののうち、唯一の鎌倉時代の塔。独特の裳階付き。最寄駅からの交通手段がなく、タクシーで行った最初の塔。しかも、雪が降りました。

5 室生寺(奈良県宇陀市)780~800年頃建立。16.2m

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屋外の五重塔のうち、最小の塔。ちなみに屋内には五重小塔と呼ばれる塔があったりします。石段の上に建っているため小さく感じない、むしろ存在感があります。軒の出が深いので軽やかに見え、相輪部の装飾も独特でかわいいです。最寄駅から離れていて、バスが少ないのが難点。

6 興福寺(奈良県奈良市)1426年建立。50.1m

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古都・奈良を代表する塔。現存するもののうち、2番目に高い塔だけあって、大きく力強い感じがします。見に行きやすいところにあるので、オススメです。

7 明王院(広島県福山市)1348年建立。29.1m

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シックな色合いと均整のとれた姿が本当に美しいです。メジャーではないですが、名塔だと思います。こちらも、最寄駅から離れていて、バスが少ないのが難点。

8 瑠璃光寺(山口県山口市)1442年建立。31.2m

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日本三名塔。ちょっと細めですが、池越しに見る姿は特に美しいです。

9 東寺(京都府京都市)1644年建立。54.8m。

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現存するもののうち、最大の塔。京都のシンボル的存在。骨太でどっしりとした姿が良いです。好きな塔の一つなので、よく見に行きます。


一番好きなのは室生寺です。何度見ても1時間は足を止めてしまうのは室生寺だけですから。最初に見てからずっと好きなので、まさに一目ぼれしてしまったんですよね。初めて見たときは美しさに大きな衝撃を受けたのですが、初めての時ほどではないにせよ、見る度に未だに衝撃を覚えます。
何と言っても、石段の下から眺めたときの美しさは抜群です。
軒の出が深いのがいいんですよね。室生寺の五重塔の影響で、西明寺の三重塔のように軒の出が深い塔が好きになるようになりました。
16mちょっとという大半の三重塔より小さい姿なのに、存在感があります。
台風で壊れたとき、無残な姿に涙が。このとき、「見たいものはすみやかに見に行くべし」と思いました。復活してからの姿も好きです。
特徴的な相輪も注目すべきところです。
次に好きなのは醍醐寺です。安定感と優美さが良いです。相輪が太くて長いのに、アンバランスにならず、却って安定感を出しています。
3番目は明王院です。美しく整った姿が印象に残りました。彩色も派手ではなく、シックな雰囲気を醸し出してます。
法隆寺・醍醐寺・瑠璃光寺が三名塔と呼ばれているのですが、私の三名塔はこの三基の塔です。
東寺の圧倒的な存在感とか、瑠璃光寺の雅な雰囲気とか、どの塔も個性的で、それぞれ違った趣と魅力を持っています。
季節や天候でも雰囲気が大きく変わりますので、これからも意欲的に五重塔を見にいきたいです。

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