年度末の業務&新年度準備
コロナウイルスの影響で、休校になりました。
明日から学校でどのように過ごしますか?
あえて少し前向きに捉えると年度末の業務と新学期準備をする時間にゆとりを持つことができるかと思います。
初任の先生にとっては、年度末に何をするのかもわからないまま不安に思っておられることも考えられますので、大まかにまとめてみました。
年度末にやることリスト
☑︎通知表
☑︎指導要録
☑︎個別の教育支援計画
☑︎引き継ぎ文書
☑︎作品整理
☑︎クラス分け
☑︎教材整理
☑︎机や椅子の確保
☑︎ワックスがけ
☑︎大そうじ
☑︎備品の確認
☑︎校務分掌、教育課程、全体計画
大きく書くとこのぐらいはあります。
そして、新学期準備があります。
本来であれば4/1の人事発表の後に動くのが例年の動きですが、今年に関しては時間に余裕があります。
3月のうちにできたらやっておきたいことがあります。
それは、新学習指導要領、新しい教科書の勉強をしておくことです。
新学習指導要領では、これまでと比べて、資質能力ベイスの教育への転換が大きく舵を切りました。同じ大造じいさんのがんの授業でも、これまでとアプローチを変えて授業づくりをすることになります。
さらに、外国語が教科化されて、特別の教科道徳。プログラミング学習なども始まります。
具体的にどのように変わるのか?
新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)」の視点でのアプローチによって、子どもたちの学習方法を変えることをも重要視しています。
では主体的・対話的で深い学びの視点とは、どのような視点でしょうか?見ていきましょう。
「主体的な学び」の視点
学ぶことに興味や関心をもち、自己のキャリア形成の方向性と関連づけながら見通しをもって取り組み、自己の学習活動を振り返ってつなげる学び。
「対話的な学び」の視点
子ども同士の協働、教職員や地域の人との対話、先哲の考え方を手がかりに考えることで、考えを広げ深める学び。
「深い学び」の視点
習得・活用・探究という学びの中で、各教科の特質に応じた「見方・考え方」を形成し、問題を見いだして解決策を考えたり、創造したりする学び。
これらを総合したものが「主体的・対話的で深い学び」の視点であると文部科学省は言っています。
子どもたちがグループディスカッションやディベートなどで能動的に学習する「アクティブ・ラーニング」の視点から、「何をやるか」だけでなく、「どのように学ぶか」を重視することで、現在の教育に変革をもたらそうとしているのです。
複数人で協同して学習する「アクティブラーニング」によって、一人で能動的に学習する「自立学習」では培えなかった、社会的能力や経験、教養を身につけることが子どもたちに期待されているというわけです。
国語科を例に変更点をまとめておきます。
今回の改訂では、自分の語彙を量と質の両面から充実させる「語彙を豊かにすること」、話や文章に含まれている情報を取り出して整理したり、正確に理解したりする「情報の扱い方」が重視されます。
また、学年別漢字配当に変更があります。
4年生で都道府県名に用いる漢字25字を学習します。これに伴い、これまで4年生で習っていた漢字のうち21字(囲、紀、喜、救、型、航、告、殺、士、史、象、賞、貯、停、堂、得、毒、費、粉、脈、歴)を5年生で、2字(胃、腸)を6年生に移行。さらに、これまで5年生に配当されていた漢字のうち9字(恩、券、承、舌、銭、退、敵、俵、預)を6年生に移行します。
「国語」では、国語の特質を理解し、適切に使うこと、人との関わりの中で伝え合う力を高めて思考力や想像力を養うこと、国語の大切さを自覚し、国語を尊重してその能力の向上を図ることが目標とされています。
これまでの「国語」の内容は、〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕で構成されていましたが、改訂によって〔知識及び技能〕、〔思考力,判断力,表現力等〕の2つに区分構成されることになります。
〔知識及び技能〕は、
①言葉の特徴や使い方に関する事項
②情報の扱い方に関する事項
③我が国の言語文化に関する事項
〔思考力,判断力,表現力等〕は、
A 話すこと・聞くこと
B 書くこと
C 読むこと
具体的には、本校ので扱う教科書にも大きく変更がありました。
特に5年生は4教材も変更があります。
例えば、わらぐつの中の神様はなくなります。その代わりに、たずねびとになります。
新教材の教材研究を先にしておかなければなりません。
このように、新学期準備といっても今年は異例の年となります。
学習指導要領や教科書の新しいところへ対応できるように、この休校中に準備しておきましょう。
新教材、まずは一読者として楽しみながら読んでみたいと思います。