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蒐集、それは研究の始まり

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「学問」や「研究」は大学や論文でだけ成立するものではないはず。何かを偏執的に集めている人は、その分野について他の人には見えないものを見ているに違いない。収集を超えて、ちょっと変わ…
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#私のコレクション

この世界に驚き続けるために|室外機のホース|蒐集、それは研究の始まり

連載3回目となる今回は、渋谷ストリームで不定期開催されているカルチャーイベント「SHIBUYA SLOW STREAM」のディレクター・熊井晃史さんにご登場いただく。渋谷にキャンパスを置く國學院大學と熊井さんは、いわば「ご近所さん」の関係。これまでにもいくつかの接点があった。直近では、伝承文学を研究する伊藤龍平教授と「渋谷に、ヌシは可能か?」というトークイベントを企画し、その様子をブックレットにまとめて公開している。 しかし、熊井さんを端的に「こういう人」と紹介するのは難し

日付があるのがいいシール|たまごシール|蒐集、それは研究の始まり

スーパーなどで売られているパック入りのたまご。その一つひとつに賞味期限を示す小さな丸型のシールが貼られているのは、誰もが知るところだろう。印字された情報には気を遣っても、シールそのものに気を留めることは普通はない。ところが、このシールを好んで集めている人がいる。しかも20年以上にわたって。作家のひらいめぐみさんが2020年、自らの収集について告白したnoteは大きな反響を呼んだ。 コレクションを見せてもらうと、思っていたよりずっと豊富なデザインがあることが分かる。だが、ひら