「ビー玉の落ちる音がした」

ねぇ聞いて
好きな人ができました
それは突然弾けるように
それだけで世界は彩られて煌めいていく
シュワリ　シュワリ
この気持ちはなんて音

長く長く続く雨は
まだまだ止まらない
冷たく風吹くバス停で
泣き虫な空とにらめっこをした
それがプロローグ君と出会うまでの
ほんと嘘みたい
甘い綿飴と刺激的な落雷が私の中を駆け巡った

ホップ　ステップ
次はなんだっけ？
まぁいいや
とりあえずジャンプをしよう！
アメンボが水溜りを泳いだら
素敵な夏はもうすぐ目の前だから

まだどうすればいいかなんて全然わからないけど
この弾けるファンファーレを合図に
頑張ろうと思うよ

早く早く高鳴る気持ちを
必死に必死に閉じ込めなくちゃ
爽やかな夕焼け空の帰り道で
君の横顔を見て思う
そんなモノローグは増えていくばかりだよ
もっとたくさん話したいな
もっと一緒にいられたらな
２人で飲むサイダーは
いつもより優しい甘さだった

ホップ　ステップ
でジャンプでしょ？
まぁいいか
今はこのままでも
ぐるぐる回る思考回路に目が回りそう
通りすがりのトンボに笑われたけど
せめてこの素敵な夏が終わるまで

トクトク流れる静かな時間
本当はどうしたいかなんて
どうすればいいのかなんて
わかってる　わかってる
小さかった思いがこみ上げてくる
揺らめく水面を見上げながら叫んだ
もうだめだ
息が詰まりそうだよ

ホップ　ステップ　ジャンプしよう
今すぐに君のところまで駆けだそう

ほんと馬鹿みたい
たったこれだけの事で
世界はこんなにも彩られて
涙が出るほど煌めくなんて
使い古された文句を口ずさみながら
深呼吸して心を落ち着かせる

シュワリ　シュワリ
ビー玉の落ちる音がした