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家庭内授業で息子に走らされる

もう引きこもり生活が1ヶ月になる。この生活は今暫く、いやしばらくでは済まないくらい長く続くだろうと考えている。

それにしてもいい天気だ。

しかし馴染みの散歩道に人影はなしだ。

元気いっぱいにも関わらず家庭内で過ごさなければならないというのは、子供にとって退屈がすぎる。
学校が閉鎖となり最初の三週間は、インターネット授業があったり、課題を期限内にE-mailで送らなければならないなどとあり、息子はそれをこなすことに追われていた。その後の二週間は元々春休みなので、学校の課題はない。

本来長期休暇中は旅行へ行くのがドイツ流なのだが、今はそれができないことになり、それらがわかった日、そう1ヵ月前に私は先手を打ち、この機会にしっかりと学習しておこうという言葉を、息子から引き出していた。

その時息子は「体育の授業も含めてな!!」と言い、
私は「もちろん。身体を動かすことも大事やなぁ。」と応えていた。

息子は春休みの2週間も、自分なりの時間割に則って家庭内学習をしている。しかし日増しに体育が多くなる時間割だ。時間割の変更が盛んに行われている感がある。

息子「お母さん。公園でバレーボールしたいから、相手してくれへん?(*^^*)」

家族以外の三人以上で集まることはできないが、二人それも家族なので、外で遊んでもいい決まりだ。
しかしいつも子供たちで賑わう公園には、人っ子一人いない。居ないが過ぎると思いながらも体育の授業は始まった。

息子「ちゃうねん。ここ、ここへボール投げてくれる?」

注文が多い。
息子の真ん前に受けやすいボールを、私は投げなければならない。すると彼はレシーブしたり、トスしたりして返す。当然そのボールは私の所に上手く返ってこないので、あちらこちらに飛んで行ったボールをせっせと拾いに走っては ٩(¨ )ว=͟͟͞͞、、突っ立って待っている息子の前にボールを送る。

しばらく体育の授業を行っていると、そこへパトロールの車がやってきた。規則を破って集まっていると罰金処分があり、それを取り締まるためのパトロールだ。なんとなく水をさされたような気分がして帰ろうとすると、

「あなた達、いいのよ。二人でしょ?遊んでもいいのよ〜。」とパトロール隊に気遣われた。

その気遣いで、帰るタイミングを逃してしまった。

息子「遊んでも、ええねんて!今度はアタックするわ。高〜いボールを、ここな、ここに上げてくれる? (●︎´▽︎`●︎)」

私「(>_<`)」

息子「お父さん。今日はキャッチボールやろう。(*^^*)」

元球児のボスは、随分長くスポーツらしいスポーツをしていない。
娘とはよく一緒にキャッチボールをしていたので、娘は投げるのも受けるのも上手い。肩がいいのか遠投もお手のものだ。
しかし息子とはあまりしていない。
息子が小学校に入ってすぐの頃、ボスは新聞紙を丸めたボールをたくさん作りティーバッティングの指導を始めたが、1週間も続かなかったと記憶している。息子の友達にサッカー少年が多く、その後息子はサッカーを始めたからというのもあったのだろう。

ボスと息子の体育授業の間、私はケーキ作り。余裕のありすぎる毎日なので、このところいつも冷蔵庫に何かしら手作りケーキがはいっている。

一時間もしただろうか
「ほんま、ノーコンやで。」
とヘトヘトになってボスは帰ってきた。相当ボール拾いに走らされた様子だ。
≡┏( `Д´)┛

でもどこか嬉しそうな顔やん。ヾ(*´ー`*)ノ

息子「なぁなぁ今日なんやけどな。久しぶりにみんなで卓球せーへん?(*^^*)」


4月19日までだった学校閉鎖は、5月3日までに延期された。

コロナの影響でこの先どうなるのだろうと鬱々とした気持ちにもなるが、子供たちを見ていると、それは未来でしかなくそこには希望しかない。

今はただ筋肉痛を甘んじて受け入れるボスと私だ。

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