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まさかのホームレス家族
ある夜、息子の部屋の天井隅にシミを見つけた。なんだろうとは思ったが、もう夜遅かったこともあり、?のままでその日は終えた。
そのことをすっかり忘れ数週間した頃、そのシミが大きくなっていることに気づいた。
ドイツの家、特に古い家は天井が高い。脚立に登りよーく見てみると⊙ ⊙、
その正体はカビだった。
━━━━━━(|||゜Д゜)━━━━━━
そんなある日、1階の北側の部屋に娘と住むポーランド人女性と大家さんが、半地下の階段で大声で怒鳴りあっていた。
(゚Д゚≡゚Д゚)エッナニナニ?
大家さんは中年男性だ。
そしてポーランドさんは熱い女性だ。
彼女が夜遅くまでパーティをして騒いだ時は、
「昨日はうるさくてごめんね。」と言う。
ぺったんこ4号がきた時、
「空気入れを貸してほしい。」とお願いにあがったら、空気入れがないからとお嬢さんのボールを息子に貸してくれた。
うちの子供たちが夜、ギャーギャーと騒いでいた時は、
我が家のベルをビービーと何回も押し、
「警察を呼ぼうか?」と
母子家庭の彼女なのだが、男性2人を引き連れて来た。
Σ( Д )ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙
ボスが家庭内暴力をしていると勘違いしたそうだ。
危うくボスは無実の罪で警察に連行される所だった。
そんな彼女と大家さんが怒鳴りあっていた理由は、
この住宅は、半地下から屋根裏 ( 3階 )まで計7世帯が住んでいるのだが、半地下、半1階、半2階の北側の室内壁にカビが繁殖し、その原因についてやり合う内に、意見が噛み合わず喧嘩となった。
半とは傾斜に立地するためだ。
半2階フロアーの我が家は今のところ大した被害ではなかったが、半地下と半1階の部屋を見せてもらったところ、壁の広範囲にカビが繁殖していた。
ドイツの賃貸住宅は、持ち主である大家さん個人が管理している所が多い。この場合その大家さんによって、賃貸住宅の住み心地は大きく左右される。
私達が住む賃貸住宅の現大家さんは、元大家さんであったお父さんがお亡くなりになり、これを相続し、大家さんとなったのだとか。
そして住人の皆さんは、「昔は良かった。」と言っている。
そういうことだ。(*ノД`*)タハッ
それからしばらくしたある日、珍事ハンターのおひとり( 1号さん)が、
「任期を終え、日本に帰るの~。」とウキウキと話されていた。
ハンター1号さんが住んでいる賃貸住宅の大家さんはなんと、別の珍獣ハンターさん( 2号さん )。奥様が日本人のバイリンガル家庭だ。
不具合が絶えない。からのカビ問題が長引きそうな住宅問題の今、滅多とないいい話。( ¨̮⋆)ラッキー
ハンター1号さんが引っ越されたあと、その住宅を私達家族がハンター2号さんからお借りすることになった。
賃貸住宅を退去する時は、3ヶ月前に解約連絡を書面にて通知、書留郵便で送付するのがドイツルールだ。
この3ヶ月前というのは契約によって変わるが、多くがこの期間だ。それにしても3ヶ月前というのは早すぎる。
同じ頃、ボスが転勤することになった。
ややこし。( * - * )
既に今住む住宅は解約を通知し、ハンター2号さんと新しい賃貸契約も済ませていた。
ひとまずボスは単身赴任し、私と子供たちは学校の修了に合わせ、数ヶ月後に追いかけることにした。
外国人は、好き勝手に移動する訳にはいかない。住む町の外国人局に住所と仕事場所変更を申請し、滞在許可証の書き換えをしなければならない。住所がないことにはこの書き換えはできず、新しい場所で仕事を始めることはできない。
今度は転勤先での家探しだ。
インターネットで住宅を探した。
目星をつけた6件のうち、3件の家は内見でき、あとの3件は既に空いていないとのことだった。
空いてないなら、いつまでもサイトに上げたままにしんといて欲しいねんけど。
電車で3時間。
ちょっとした旅行を兼ね家族で内見に出かけた。
3件を見終え、全員一致で1件の物件に決めた。滞在許可問題もこれで解決するはずだった。
帰宅したのは夜8時頃。バタバタとしていたその日、メール確認を全くしていなかったので、夜遅くやれやれと確認を始めた。
ハンター1号さんからのメールが目に止まった。
諸事情で、任期を延ばし今暫くドイツに留まることになりました。
..........(@_@)
やれやれ×2
契約社会のドイツだ。
1号さんは既に2号さんと賃貸契約を解約し、私達は2号さんと賃貸契約を締結していた。
滞りがない。
しかし心情的問題が影を落とす。
私達家族の1番の問題は子供たちの転校にあった。こんな時は家族会議だ。
子供たちは転校が早まっても構わないと言い、会議の結果、単身赴任期間をとらず、家族全員でボスの転勤先に移動するという結論に達した。
2号さんに連絡。2号さんも内心穏やかでいられなかったため、私と交わした契約を破棄することに喜んで応じた。
そして1号さんは2号さんとの解約を破棄し、新しい家探しに翻弄される必要がなくなった。
三者日本人同士のやり取りは、お互いの諸事情が分かりあっているので、めでたしめでたし。
とはいかなかった。
それから3日後。
転勤先で住むことに決めた住宅の大家さんから連絡がきた。
残念ながら、今回は他の方にお貸しすることにしました。
まさかのまさかのお断りの連絡だった。
日本で数回賃貸住宅を借りたことがあったが、自分がここにすると決めたところから、お貸ししませんなどと断られたことがなかった。
よくよく考えると、契約書にまだサインをしていなかった。
ここはドイツ。
やれやれ×3
どころか
ホームレスからの職なしからの不法滞在問題。
究極にヤバい<(ll゚◇゚ll)>━━ッッ!!!!!
やないかい。
( 賃貸住宅の話はこちらから)
( ぺったんこ4号の話はこちらから )
( 珍獣ハンターの話は こちらから )
( 外国人局の話はこちらから )