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今が一番楽しいと言えるおばあちゃんになりたい

私の祖母は私が15になった頃くらいから、常に「いいわね〜今が一番いい時よ〜」と言ってくるのだが、もうすぐ還暦の母にも同じく「今が一番いい時よ〜」と言っているので、これまで87年の人生でいつが一番いい時だったのかを聞いたらしばらく考え、「うーーん、、今ね!!」と言いながらケタケタ笑っていた。なかなかに素敵である。

一時期調子が悪い時期もあったが最近は復活し、おばあちゃん仲間とラインでひ孫自慢の写真を送りあったり(絵文字やスタンプも使いこなしている)、ジムに行ったり、割と楽しそうに生きている。また、通りすがりの家で窓からミシンをしているマダムが見えたので話しかけたところによると、洋服のお直しをしている方とわかり、我が家の色々な洋服を直してもらったり、駅の出店でアンティークなアクセサリーが売っているのを見かけ、自分が持っているアクセサリーと似ているということで売り込みに行って買い取ってもらったり、祖父が昔描いた絵を近所の病院やら銀行に飾ってもらえるか聞いて引き取ってもらったりと、脅威の社交力で私たち家族を驚かせてくれる。

祖母の指輪をリメイクしてネックレスにした

祖母は若い頃、祖父の仕事について海外に長く暮らしていた。言語もわからず、子供も育て、言葉はわからないのになぜか近所のマダムとお茶をしながら身の上話を聞きながら涙したり、母が小学校に通っていた時に飛び級させるために先生と交渉したりしていたらしい(どうやって?)。海外で日本人が暮らすこと自体も今よりもっとずっと大変だっただろうに、寂しいから日本に帰りたいと思ったことは一度もなかったらしい。私は自分の意志で留学に行ったり駐在に行っても、寂しい、帰りたい、と思うことは何度かあったので、我が祖母ながらすごいよなあと思う。

最近、うまくいかないことが続いたり、なんとなく気分が落ち込んだ時には祖母の家に遊びに行ってご飯を一緒に食べると、明るい気分になる。こんなふうに歳をとって暮らせたらいいなあと思うし、祖母を見ていると、歳を取るのも悪くないよな〜と思う。


記事を読んでいただきありがとうございます!日々の中で感じたこと、考えたことをつらつらと書きとめていきたいと思います。