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どんなファストフードならご褒美に?

「このつらさの後には、マックがあるから頑張れる。」

そう思う人は、この世の中にそれなりにいるかもしれない。

日本中の人々は物心ついたときからマックとの付き合いは始まり、やれフライドポテトは数カ月腐らないだの、チーズバーガーを2つ買ったほうがダブルチーズバーガーよりお得だのの知識が増えていき、そのうち「ワシの頭はハッピーセットか」という冗談にも練り込まれていったりするほど、切っても切れない腐れ縁のような存在となっている。

なので、「次のプレゼンが終わったら、ビッグマックが待っている!」なんてふた昔前のCMまんまの、つらさに対するご褒美として成り立つのは、みんな理解できると思われる。

さて、ではこれが『てんや』だったらどうだろうか。

「あ〜、この資料作り上げたら全部乗せのオールスター丼食ってやる!」となる人はどこかにいるのだろうか。

それはあるいは、ある時の私である。

しかし、それには条件がある。

そう、立地だ。
前置きが長くなったが連休が続いたある日、ショッピングモールでメシにしよう、と思い食事処を探したのだが、どこも激混み。

仕方なく車で移動し、少し外れたところにあったのが『てんや』だった。

そこは、大型連休でありながら、ちょうどひとテーブルだけ空いていたのだ。
腹が減っていて待つこともなくそのまま注文、そのまま天丼。
美味かったし、ごきげんになった。

つまり、職場の前に『てんや』があるなら私はことあるごとに「オールスター天丼」や「たれづけ親子鶏天丼」などのご褒美を胸に秘め、全く辻褄の合わないお客様のクレームでもフォークリフト15時間乗りっぱなしでも成し遂げることだろう。

それは『てんや』だけあるなら、だが。

当たり前だが『かつや』も同じ距離であったら二分される。『なか卯』があったらご褒美は三分割だ。

その中で、私は今まであげたどの店より、多分ご褒美として使うんじゃないかな、と思うファストフード店がある。


『ドムドムバーガー』である。

小さいときにその存在を知り、「あの店はなんでマクドナルドじゃないんだろう」と不思議に思ったときからドムドムは私の意識に入り込み、いつも気になる存在となり、歳を重ねる中で無意識に「この街には果たしてドムドムバーガーはあるのか?」と探すようになっていた。
そんな憧れにも似た存在。
なのでドムドムが職場の近く、家の近くにあると、私はマックではなくこちらをご褒美とするだろう。
時代は変わってなかなか店自体見る機会がなくなってしまったが、それでもたまに見かけると存在してくれることにホッとさせてくれるのだ。

ちなみに、ドムドムバーガーに今は何バーガーがあるのか、なにバーガーが売りなのかは私はわかっていない。
そもそも学生時代から今にかけて、店に入ったことがあるのは数回である。

入ろうと思うけど、今回は入らない店。

そんな店だからこそ、ご褒美としてたまに入ってみるというのも良いのではないだろうか。



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