ダイエット10 ―先進国の不合理な食事情―

(読了目安8分)


今回は以下のテーマです。

◎先進国の不合理な食事情
◎お酒とダイエット

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◎先進国の不合理な食事情

発展途上国の人は、概して「教育レベルが低い」と言われています。
読み書きができない人はもちろん、明日の食料に困る人も多く、「どうやって食べていくか」が大きなテーマになっています。

最貧困国の国民の多くは、一日当たり100円あれば、きれいな水、食料、ワクチンが手に入りますが、それもかなわない状態の中で生きています。



では、先進国の人はどうでしょうか。
先進国の人は、概して「教育レベルが高い」と言われています。
読み書きができない人はほぼゼロで、明日の食料に困っている人もほぼゼロです。
いざとなれば電話一本で救急車が来てくれ、高度な医療も受けられます。
ですから、先進国の国民たちはさぞ幸せなのかというと・・・それはまた別問題のようです。


先進国には、「お金と時間を使って太り、お金と時間を使って痩せる・・・」というヘンなことを繰り返している人がいます。
太りすぎによる病気で命を落とす人も多くいます。
これは、教育レベルが高い人がやることでしょうか。
・・・マスターは、個人的にはなんとなく残念に思えます。


以下、「愛」というキーワードも絡めつつ書いてみます。


食事の量を減らせば、食費と時間が節約でき、自分も健康に近づくことができますよね。
そして節約した費用を、困っている人のために使うことができれば、一石二鳥です。


たとえば先進国の人が、摂取カロリーを20%減らしてダイエットに成功すれば、相対的に地球上の食料が増えたことになり、食料不足は改善されます。


しかし、それでも先進国の人は豊富に食料を蓄え、食べ続け、中には「たくさん食べても太らない方法」、たとえば脂肪吸収率を下げる食品を摂取するとか、脂肪の吸収率を下げる食べ方などを勉強しながら食べている人もいます。
飢餓に苦しむ人から見れば、カロリーゼロ食品などの「命の維持ができない食品」なんて全く理解できません。


発展途上国の
「少ない食料からどうやって栄養を摂ろうか」


という、ごく自然な考え方からすれば、


先進国の
「多い食料からどうやって栄養を摂らないようにするか」


という研究は、とても違和感があるはずです。


「その研究に使うお金や、その商品に使うお金を私たちに分けてくれませんか?」というのが、飢えに苦しむ人たちの素直な意見だと思います。


では、なぜ先進国の人たちは、それほどまでに食べたいんでしょうか。


まず、生きるためではないことは明らかです。


生きるためなら、必要最低限の食事でいいんです。


では、なんのために食べるんでしょうか。


先進国の人たちが食べる理由が、生きるためでないなら・・・


そう、「娯楽」のためです。


では、なぜ娯楽が欲しいんでしょうか。


それは、普段の生活が楽しくないからです。


では、なぜ普段の生活が楽しくないんでしょうか。


ストレスが溜まるからです。


では、なぜストレスが溜まるんでしょうか。


「不平・不満・不安・理解の欲求・自分が正しい」などの気持ちがあるからです。
言い換えれば、愛が手に入らないからです。


では、愛を手に入れるには、どうすればいいのか。
子供は「愛をくれ!」と叫べば、大人がなんとかしてくれますが、大人の場合、叫んでいたら相手にされません。
そう、愛が欲しいなら、先に愛をそそぐ必要があるんでしたよね。


ということで、愛が手に入らないのは、愛をそそいでいないからです。


ストレスが溜まる理由は「愛をそそいでいないから」ということです。


ストレスを溜めないようにするには、愛をそそげばいいわけです。
愛をそそぐ努力・・・ダイエットは、その代表的な努力のひとつです。
※「愛のそそぎ方」については、このnote全体を参考にしてください


愛をそそげば、愛とはなにかを理解できるようになり、愛を理解できれば愛されていることが理解できるようになり、愛されていることが理解できればストレスが解消され、日々の生活が娯楽になります。
人生そのものが娯楽になってしまえば、「食」という娯楽も無用になり、必然的にダイエットは成功します。


「高度な教育」とは、本来このような本質を理解し、実践する力を養うものです。
日本は「先進国」と言われ、教育レベルはたしかに「高い」のかもしれませんが、「愛」という視点から見た場合、まだまだ高度とは言えないレベルです。



ではまとめましょう。

先進国の国民の多くが、ストレスから解放される術を知らず、「食」という娯楽に走り、どうやって痩せようか悩んでいます。

そして食品関連の企業は、「おいしいもの」を作るだけでなく、栄養吸収の阻害やカロリーゼロの食品を開発し、それらをさらに買わせようとしています。

先進国の食事情は、ストレスを溜めてしまう国民と、利益のためならなんでもする企業、この二者が作る不合理な状況と言えそうです。



余談:

人類はこの数十年で、「カロリーゼロ食品」という、エネルギーのない食品を作るためにエネルギーを使うようになりました。

カロリーゼロ食品の登場は、食料不足を克服しつつある人類の進化や余裕を象徴する偉業とも言えます。
しかしマスター個人としては、地球にはまだ飢餓で苦しんでいる人がいるので、「地球をひとつの家・人類をひとつの家族」と考えた場合、先進国の食事情は合理的ではないと感じています。




◎お酒とダイエット

さて、世の中には、ストレスを解消する方法として、「お酒」を飲む人もいます。
これもまた不合理なお酒事情の悪循環に陥ってしまいます。
以下、お酒のことに少し触れてみようと思います。


ダイエットを考えている人は、それまでに食べ過ぎたわけですから、「目先の苦痛から逃げようとする人」だと言えます。
ですから、きっとお酒を飲む人も多いんじゃないでしょうか。
お酒は、目先の苦痛から逃げるアイテムとしては筆頭ですからね。


しかし、楽して痩せるダイエット同様、多くの場合、お酒を飲んで苦痛から逃げても、問題自体の解決にはなりません。
問題を先送りするために時間とお金を使い、さらには健康も削る・・・これって知恵のある人がやることではないですよね。


また、たとえば「ウコン」の力を借り、それで得た健康マージンを、さらに飲む側に使ってしまう人もいます。
ウコンとお酒を同時に飲むのは、上にも書いたように栄養の吸収率を下げる研究をし、その分をさらに食べる側に充てるようなもので、飲んでいる本人のリスクやコストは増えるばかりです。


本質的なダイエットを考えた場合、お酒を飲まないのがベストです。
お酒そのものにもカロリーはありますが、お酒を飲み始めると、食欲のコントロールが難しくなるんです。
結果的におつまみも無制限になりがちで、お酒はダイエットの大敵と言えます。


「少ない量なら健康に良い、少ない量なら酔わない」と言う前に、「飲まない」という方法を選ぶことができるのが大人の思考です。


「お酒」で得られる快感は、現実逃避の快感です。
「楽して痩せられるダイエット」に似て短期的なもので、しかも繰り返し必要になってしまいます。



次回以降、以下の内容で続きます(順不同)。

◎マスメディアとダイエット
◎管理栄養士・医師でも
◎部分やせ
◎食べなくても痩せない人
◎食べる喜びは最大の喜びか
◎流行のエクササイズについて
◎ダイエットが失敗する理由
◎運動は? 本質編
◎ダイエットを成功させるには

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