虫歯の原因は砂糖ですか?

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「砂糖(甘い物)」を虫歯の主な原因だと考えている人も多くいますが、実際どうなんでしょうか。

※今回の投稿には「歯(は)」と「菌(きん)」という似た漢字が頻繁に出てきますので、注意して読んでみてください。


世の中には、歯磨きをしなくても虫歯のない人がいます。
学生時代、みなさんの周りにもいませんでしたか?
マスターは、大学時代に一人、歯磨きしなくても虫歯のない人がいました。
みんなで集まって、部屋で飲み食いして、その後歯磨きをしないまま泊まったりしても、「オレ虫歯ないよ」と平気な顔をしていた記憶があります。
口からは、タバコやコーヒーの臭いはありましたが、独特の口臭があるわけでもありませんでした。


おそらく日本人のうち数百万人は、歯磨きをしなくても虫歯にならない人です。
しかし、その人たちだってきっと、砂糖が入ったものを食べているはずです。


ではなぜ、歯を磨かず、砂糖を食べても虫歯にならないのか・・・


それは、虫歯の原因が「砂糖」ではないからです。


ではなにが原因でしょうか・・・


現代では、「ミュータンス菌」という細菌が主な原因だとわかっていて、虫歯がある人の口の中には「ミュータンス菌」がいるんだそうです。


このミュータンス菌が、口の中に入ってきた食べ物を分解し、そのときに出る「酸」が歯を溶かし、これが「虫歯」となります。
だから、口の中にミュータンス菌がいなければ虫歯にならない、という理屈です。


「ミュータンス菌と食べ物」という条件が揃って「虫歯」となるわけです。
ですから、ミュータンス菌がいない条件では、歯を溶かすほどの酸が出ないため、虫歯にならないということです。



◎なぜ虫歯になるのか


生まれたばかりの子供の口の中にはミュータンス菌は存在しませんから、そのまま育てば虫歯のない子になります。
しかし子供の歯は、なぜか虫歯になります・・・そう、子供に虫歯ができるのは、ミュータンス菌に感染するからなんですが、その理由は、主に虫歯を持つ親や祖父母が口をつけたものを子供に食べさせたりして、ミュータンス菌を感染させてしまうからです。


マスターが住む町は、子供の虫歯率がかなり高い町だそうです。
理由は、託児所や保育園よりも、おじいちゃんおばあちゃんに子供を預けて仕事に出る親が多く、「ミュータンス菌」を知らない世代の高齢者たちは、平気で口から口へ食べ物をあげてしまうから、だと思います。


「愛情」のつもりでやっていることが、その逆、つまりミュータンス菌を感染させていたわけです。
そんな環境で育った知り合いの4歳の子供は、ほとんどの歯が虫歯で真っ黒でした。
「乳歯は虫歯になりやすい」とか「虫歯になりやすい性質の歯がある」とも言われていますが、もしそうだとしても、酸がない環境なら、その歯は単独で虫歯になることはありません。
たとえ虫歯になりやすい性質の歯でも、菌が出す「強い酸」がなければ虫歯にならないんです。


マスターの家では、子供たちに口移しをしないようにしてきたためか、熱心に歯磨きをさせるようなことはしない状態でも、虫歯は1本もありませんでした。
ただ、長男が小学校3年生のとき、1本だけ乳歯に虫歯が見つかりました。
歯科で診察してもらいましたが、初期だったため放置し、虫歯部分が大きくなる前に抜けました。
原因は、じいじやばあばを含む周りの大人たちが、自分が噛んだものを無意識にあげてしまったからだと思われます。


ということで、虫歯の主な原因は、ミュータンス菌です。
ですから、以下のようなセリフは時代遅れと言えそうです。

「甘いものばっかり食べてると虫歯になるぞ」

「チョコレートを食べ過ぎると虫歯になるからやめなさい」


おばあちゃんが言うセリフなら仕方ないとしても、若いお母さんも上記のようなセリフを使っていることがありますからね。
きっとその若いお母さん、上の世代から伝えられるまま信じているんだと思います。
これでは人類の進歩がありませんから、みなさんは虫歯の情報を更新してください。


参考までに、「砂糖類」は、他の食品と比べると、ミュータンス菌が分解したときに、より強力な酸を出すというデータもあるようです。
ですから、同じ環境で実験をすれば、肉より砂糖を食べた方が、虫歯になりやすいと言えるかもしれません。
しかし極論すれば、ミュータンス菌がいなければ、虫歯にならないわけです。



「甘いものを食べると虫歯になるよ」というセリフは、胃潰瘍の主な原因が「ピロリ菌」だとわかった現代に、「胃潰瘍の原因は不摂生だ・過労だ」と言うのと大きく変わらないような気がします。
いくら甘いものを食べ、歯磨きをしなくても虫歯にならない人がいるのと同じように、いくら不摂生をしても、働き過ぎても、胃潰瘍にならない人がいるのは、その原因菌(ピロリ菌)が胃の中にいないためです。


大昔は「病原菌」という概念もなく、なにかあれば「神に祈るだけ」という時代がありました。
しかし人類は徐々に本質に近づき、現代になって「ミュータンス菌」を発見しました。
このように、人類は常に成長し、愛に向かって旅をしています。
みなさんは現代人ですから、昔の情報ではなく、現代の情報の中で生きてください。
先人たちが、多くの教訓を経て用意してくれた踏み台に立ち、子孫たちに向けて、さらに次の踏み台を用意するのが、大人たちの役割です。



では終わりに大切なことです。

先日書いた「胃潰瘍」にしても、今回の「虫歯」にしても、その主な原因が「菌」だとわかっている時代に、もしあなたが本質とは違ったことを言っていると、なにが起こるでしょうか。


知恵のある男性、つまり「長く愛する力のある男性」は、そんなあなたを未来のパートナーとして考えたときに、こう思います。


この人、新しいことを勉強せず、自分の思うようにしかやらないんだろうな・・・未来は暗いような気がするなあ。

子育てしても時代遅れのことを教えるんだろうなあ。

ママ友の中で浮かないか心配だなあ。

オレの言うこと、しっかり聞いてくれるのかな?

細かいことうるさいわね、とか言って怒って実家に帰っちゃうのかなあ・・・


このように、知恵のある男性はあなたを避けるようになります。
あなたが、「金縛りは悪魔の仕業だ」と言う人を避けるのと同じです。
だからと言って、あなたの古い考えに賛同する男性と家庭を作れば、「古い考え方の家庭」が出来上がるだけです。
結局のところ、本質を探求することが、長く愛されるために必要なことです。


◎ミュータンス菌の除菌


「胃潰瘍がピロリ菌の除菌で治るなら、虫歯は、ミュータンス菌の除菌でこれ以上進行しなくなるんでしょ?」
こう考える人もいると思います。
たしかにその通りで、マスターもそう思いました。
そして調べてみたら、「3DS」という方法があるようです。
詳しいことは「ミュータンス菌 除菌 3DS」などで検索してみてください。
ただ、ミュータンス菌から逃れるだけだと、虫歯にはならないですみますが、歯周病は防げないということです。
歯周病の原因がミュータンス菌ではないからです。
歯周病が悪化したら、「虫歯のないキレイな歯が、根本からごっそり抜ける」ということです。
もちろん歯周病を防ぐ方法もいろいろとあるようですが、キリがないのでここではやめておきましょう。
興味がある人は検索してみてください。

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