タロットリーディングの感想をいただきました: 引っ越し問題について
こんにちは。
一人前のタロロジストを目指して100人リーディング(先着100人は無料でリーディング。オンライン/オフライン問わず)を実施中の中村心です。
今回は、そんな100人リーディングの中、「引っ越し問題」についてリーディングさせていただいた相談者のEさんからとても丁寧で心温まるフィードバックをいただきましたのでご紹介させてください。
(※ フィードバックをお寄せいただいたEさんご本人には引用の許可を取っております。)
Eさんは、今回初めての引っ越し、つまりご実家を飛び出すという人生の大事なタイミングでタロットのリーディングをご依頼いただきました。
1回目のリーディング
トータル2回、日をおいてリーディングしてます。
1回目のとき、Eさんはまだ引っ越しの仕方について迷われていた印象がありました。
親元は離れるが、祖父母の家やその周辺に引っ越すか…
それとも、実家や親戚からしっかりと距離を置いた別天地で一人の生活をスタートさせるか…
そのような迷いだったと記憶しています。
タロットはもうひとりのメンバー
僕の場合、タロットのカードをどうこうする前にそれなりにアイスブレイクやヒアリングのための対話の時間を十分に取ります。相談者が問いかけたい問題のディテールを可能な範囲で洗い出します。
これには理由があります。
僕はタロットを「もうひとりのメンバー」として捉えているからです。
そこにもうひとり座っている、くらいのイメージで、対話の内容やプロセスをシェアしている意識です。
また、最終的にタロットに対して明確に問いを投げる必要があります。
なので、タロットが問いの内容を齟齬なく理解できるように整理することを礼儀と考えています。
(※これは失敗経験からこうしています。あまり整理できていない段階で問いを投げてしまい散々なリーディングになった、という苦い思い出があります。)
相談者も能動的に考えるタロット
タロットへ問いを投げますと、返答メッセージは象徴で返ってきます。なので僕がそれを読むこと(Reading)を通して日本語化し、相談者の方へシェアします。
※以降はEさんからフィードバックを引用しながら書いていきます。
すごくおもしろかったですーーー!
しんさんのタロットリーディングも、占いだよねと思ったら、ちょっとちがいました。
「自分の無意識さんに聞いてみよう!」、そんなタロットリーディングだったので、受ける側の意識としても、「占われてる」という受け身じゃないのが良かったです。
引いたカードを見ながら、対話を繰り返していくの中で、しんさんの力も借りながら、自分もちゃんと能動的になれていたことがすごくリーディングの過程で好きな点でした。
この1回目のリーディングでは、タロットの使い方のひとつの提案として、「無意識との対話」というのをご説明させていただきました。
無意識は定義上意識できないので、問いを投げかけたことへの返答を日常語のようなわかりやすい形では受け取ることができません。
なので、象徴や偶然性などに目を向け、そこに顕現されたものを読み解くことで意味を創造するというアプローチを採っています。
リーディングはアートである
そういうわけで、僕はタロットをリーディングすることはアートだと思っています。「技芸」という意味でも「芸術」といういみでも。
そしてこれは参加型のアートです。
感じていたのに、全く見えていなかった根本の「感情」がにゅるっと出てきたときは、もう楽しかったです。(笑)
このように相談をしてくれた方もしっかりと(いつのまにか)創造的活動に参加できてしまう、ということがものすごい魅力だと感じています。
言葉は世界を創る
私がぐっときたのは、しんさんの言葉選びです。
私は、タロット占い、占星術、四柱推命など、何度か占いをしてもらったことがありますが言葉に重きを置いてくれている方ほど、安心感や、充足感がもらえます。
(中略)
しんさんは、言葉を日頃大事に扱っている方だなと感じました。
配慮やユーモアもあって、難しい言葉を、絵本のように噛み砕いて説明してくれる。
それも自然とやってくださるのが、めちゃめちゃピースフルな気持ちになります。
とても嬉しいお言葉です(感激)。
僕がナラティブ・アプローチをリサーチしていた当時に出会った「言葉は世界をつくる」という野口裕二さんの表現がとても印象深く残っています。まさにそのとおりだなぁと思います。
タロットは象徴を示すところまでが仕事で、それを物語(ナラティブ)に翻訳するのはタロロジストの仕事です。
タロロジストは言葉でその仕事を為します。
まさに言葉を道具にして、問いの文脈に呼応する「世界」を創る行為です。
一緒に探検してくれてるような、リーディングでした。
決定論的に固定された世界ではなく、どこか不確実でカオスな、でもなぜかワクワクするような、象徴と言葉の世界を一緒に旅をする…。そんなリーディングを体験してくださったようでとてもうれしく思います。
2回目のリーディング
1回目のリーディングから約2週間後、Eさんの2回目のリーディングをタロットバーで行わせていただくことになりました。
2回目も問いのテーマの中心は変わらず引っ越しのこと。
しかしEさんの心境は、初回とはだいぶ異なる印象でした。
まず、引っ越しをすることそのものへの迷いが完全に消えていました。
引っ越しをすることはもう前提で、予算や期日、引越し先の場所の候補まで、かなり詳しく状況が明らかになっていました。
2回目のリーディングにおいての問いは、引っ越しというラベルが貼られてはいたものの、その実中身は、Eさんが人間関係を築くときの「癖」のようなものへEさん自身がどう向き合ったら良いか、という部分でした。
感情に触れる
正確にひとつひとつの手順を踏んで、一緒に暗い井戸の底にたどりつくような、深い感情にタッチできました。今までトライしてきたつもりでいたけど、1人では行き着くことができなかった井戸の底。そこには、1人きりで抱えてしまう感情がありました。
Eさんの繊細さが伝わってくる、とても好きな書き出しです。
深い感情に触れ、また、その感覚をしっかりと確認することは、生命そのものを元気づける行為のような気がします。
結んで開いて
ずっと手に力が入っていて、力が入っていることすら、気付けなかったのに、リーディングが終わる頃には、気づいたら手の力が勝手に抜けていて、掌がパカーンとひらいている。(笑)そのような、カラっと感も好きです。
固執してることには、何か無意識の感情があるのでは?と日常の中で、俯瞰できる視点をもらいました。
メタ認知を得るためのメソッドはいろいろなものがあると思いますが、一番シンプルな方法は単純に力を抜くことです。
なにかにしがみついているとき、同一化の強い力によって視点は狭い領域に束縛されています。
しかし、あまりにもそれが「当たり前」「そもそもその形をしていた」かのように束縛されていると、束縛の存在にすら気づかず、「え? 力を抜く? これ以上どこから力を抜くっていうの?」と。
肩こりなどでよくこういう現象が起こります。
そういうときはちょっと苦しくても、一度肩を上げるような感じでギュッとわざと力を込めてみるのです。
その後にふわっと解いて(開いて)みると、いかに元のポジションが「締め付け寄り」だったかがわかり、上手に肩の力を抜くことができます。
これと同じことがタロットを使った対話の場でも起こることがあります。Eさんからのフィードバックはそれを再確認させてもらえた感覚です。
一人暮らしをするには?という「方法・やり方」が書かれている本はたくさんあるけれど、「どうあるべき状態か」はどこにも書いていない。そこを必要としているわたしを見抜いて、なるほど!とガッテンできました。
今回もどうもありがとうございました。
嬉しい報告
数日後、Eさんから無事に物件を決めることができました、という嬉しい報告をいただきました。
タロット・リーディングを始めたばかりなのに、こんなにも早くお役に立てた実感をもらうことができて、自分はとても幸せ者だなと感じています。
これからも引き続き場数を重ねつつ、タロットのリーディング・スキルを磨いていこうと思います!
SN
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?