鵜呑みにしてしまうことの回避方法
受け取った言葉を鵜呑みにしない(真に受けない)ためにはどうするか、というハウツー的な話です。(今日メンタリングで話したら、そんなに認知されてないみたいだったので書きます。)
聞くことのメカニズム
まず考えてほしいのは、我々が受け取る言葉とは「いつ」言葉になるかということです。
「なにを言ってるんだ、それは語り手が口にしたとき(書き手が文字にしたとき)に決まっているだろう」と思ってません?
本当にそうでしょうか。私の意見は違います。
一旦話をわかりやすくするために、会話の中でなにか言われた、という場面設定にさせてください。(相手の口から発せられた時点でそれはもう言葉だ、意味を伴っているのだ、と思っている方はちょっとその考え方を横において聞いてください。)
私が思うに、相手の口から出ているのは「音」です。「音波」です。「空気の振動」です。
それ以上でもそれ以下でもないです。
相手がその音を発するまでの内的プロセスでどんなことを考えたり意図したりしていようが、口を離れたらそれは単なる音、つまり無機質な物理現象です。
その物理現象である音が、聞き手の鼓膜に到達します。(もう少し言うと、時間的な経過を伴って、連続的に到達します。)
すると、鼓膜が反応し(これも物理的)、神経を伝って脳に情報が運ばれます(これも物理的)。
ここまでずーーーっと物理現象のリレーがされているだけで、そこには言葉も意味もありません。言葉や意味が生まれるのは、聞き手が心で物理現象を受け取った後になります。
この「心でモノ(この場合は「音」)を受け取らない限り、そこに意味は注入されない」ということを見逃している人が結構多いなぁと思います。
もうひとつ。
意味を注入しているのはなんですか?
そうですね、聞き手側の心です。決して語り手ではないのです。
ここの部分は本当に重要です。
つまり、「いつ」言葉になるのか?という最初の質問に答えると、それは、聞き手の心がキャッチした後、ということになります。
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