恋愛がダメダメだった20代
10代~20代の一番の悩みは恋愛がうまくいかないことだった。当時は恋愛至上主義で、多くの人の関心事は恋愛であり、恋愛ができないとダメのような雰囲気があった、そんな時代背景のなか、恋愛ができない焦りを感じていた。
男女が出会う場所は職場(特に当時は)であり、異性がいない職場だと何も始まらないことを知ってから、女性のいる職場を転々としていた。
もし定職に就いて男性しかいない職場だったら、出会いがゼロになる恐怖を感じていた。それは一生恋愛を放棄する感覚だったから、定職に就く考えはなかった。
私が20代の頃のスペックは、フリーター(当時は就職氷河期でもあった)、外見は普通くらいで、一人暮らしをしていた。一人暮らしは加点ポイントのようで反応が良かった。
ときどき好意的に接してくれる女性もいて、話すことはあった。そこからどうやって仲良くなっていいか分からず、まったく恋愛が成立しなかった。
その経験から恋愛が成就しない理由と、どうしたら上手くいくかを考えてみた。
親の関係性が初期の恋愛力を左右する
どんな人でも最初は両親の関係が男女もモデルになる。夫婦関係が良いと、男女がどのようにして仲良くなるかを肌で感じることができる。それがないと、まったく「無」の状態。
私は両親がいたが、よくケンカをしていて仲良くなかった。だから、男女間でどのような会話をすれば仲良くなれるかを学習することができなかった。
親の存在は今からどうしようもない。もともとインストールされていなくても、新しく関係性を覚えていくことはできる。テレビや職場の男女の会話を見聞きして、どんな会話をしているのかを参考にしていた。
女性慣れの問題
兄弟はいたが男兄弟だった。女性が身近にいないから、まず女性という生き物がどういった生体なのかが理解できない。
学校は中学から行かなくなって、同級生とも疎遠になった。18歳くらいまで成人の女性と話したことはなかった。どんな話をしていいか全くわからないし、共通の話題も持ち合わせていない。ほとんど会話が続かなかった。
これも慣れていくことで改善できる。しかし、慣れるためには女性と関わる必要があり、関われないから慣れないという問題が生じる。
コミュ能力・人間関係能力
女性慣れも必要だけど、そもそも人と関わり方を知らないと恋愛どころではない。何をもって人間関係が成立するのかという根本が分からず、男女問わずコミュニケーションをどのように取っていいか分からなかった。
この改善は、ひたすら人との関係を体験するしかない。極力、人と関わる機会を増やしていくことで、少しずつ理解していくしかない。
とにかく時間かかるので、30代になっても分からないことが多くて、40代になってなんとなく分かってきたと感じている。
また、人と話す機会がないとコミュ力は低下する。例えば職場で人と話していても、仕事を辞めて誰にも会わなくなると、すぐに低下する。だから常に人とは関わっておく必要がある。なるべく、人と話せる環境のアルバイトを選んでいたし、無職の期間を短くしていた。
後天的に身に着けることができる
恋愛や人間関係の能力は、先天的な環境で備わっていなくても、後天的に身に着けることができる。
始めは恋愛や人間関係が上手くいかないことが多いけど、それを学習して人間関係が分かってくる。遠回りでもこれを繰り返していくしかなかった。
そうして20代のころはずっと空回りをしていたけど、30代になってから少しずつ恋愛らしきことができるようになった。あの頃に戻りたくはないけど、回想してみると悪い気分はしない。