引きこもりの社会復帰はスモールステップ
現在、日本には引きこもりの人がたくさんいるという。一種の社会問題となっているようだけど、何の問題もないと思う。ただ、本人がその生活に退屈しているなら、変化することができると思う。
私は10代のころに3年半引きこもっていて、とても退屈で不安だったから15歳から働いて抜け出すことができた。確かに早い方がいいし、私の場合は「飛び出すしかない」という選択肢しかなかった。
年齢に関係なく、いつからでも社会性を身に着けることができる。私の経験から感じたことを書きます。
いっきに変わるのは苦しみを伴う
引きこもっている人が社会性を身に着けるのはどうしたらいいか?
働けばいいという答えが返ってくるかもしれないが、正論だけど表面的な感じがする。
社会性が止まっている人にとって、ハードな仕事はかなりの苦しみを伴う。レベル1の人が、レベル5の事をするようなものだ。
その苦しみに一定期間なれると、その人はレベル5の社会性を獲得できるかもしれないが、そうとは限らない。そこで嫌な想いをすると、働くこと自体が嫌になる可能性があり、余計に悪化する。
例えば学校の勉強で、基礎ができていないのにより難しい問題をすると、より分からなくなって嫌になるのと同じ。
いっきに生活を変えると、運よく上手くいくケースもあるが、余計に嫌な経験になってしまうことがある。だからおすすめしない。
もうひとつの選択肢として、フリースクールもあるが、私は経験ないのでわからない。相性の良いところなら一つの方法だと思う。
スモールステップしていく
レベル1の人が何をすればいいのか?
それはレベル2になること。ほんの少し頑張れば自分にできることをする。ただそれだけです。
例えば、
・毎日少し運動する
・生活サイクルを整える
・食事を整える
・人と話す
・ボランティアに参加する
・習い事に参加する
・1日だけのアルバイトをする
・短時間のアルバイトする
私の場合はハードな仕事は続かなくて、自分にできることとして、深夜のコンビニで週に3日くらいアルバイトをしていた時期があった。生活サイクルは乱れるけど、少しは接客業で声をだすので社会性を維持することができた。
私は対人関係が特に苦手だったので、人と関わりが多い仕事はできなったし、かといって、もくもくとした工場などは社会性が伸びないから続けなかった。
アルバイトの話になったけど、人間関係や恋愛も同じ。
弊害となるのはプライド
着実にステップしていけば、身になるのは事実。ただ、邪魔になるのは本人のプライド。心の中に「なんで俺がこんなことをしているのか」という気持ちがあると、続かないことがある。
それは、レベル1の人が自分はレベル3だと思っているようなもの。その時点でズレが生じると、何をしても空回りする。
私の場合、恋愛が空回りしていた。女の子と仲良くなれそうでも、相手の嫌なところを見つけては自分に釣り合わないと決めつけていた。
自分はレベル1で、相手もレベル1だから釣り合っていても、謎に自分がレベル3のように思っていた。
ただそれは、レベル1の自分を受け入れられないでいたから。結果、20代までの恋愛は全滅でひとつも実ることはなかった。
今思うと、人がどんなレベルであとうと、その人の価値は変わらない。すべての人は発展途上であると。
今できることをすればいい
自分を受け入れられない状態だと、今できることをせずに、何かワープする方法があればいいなと思ってしまう。着実にやっていくなんて、途方に暮れるように思っていた。
しかし、ワープを考えると何も進まない。私の20代の恋愛が全滅だったことが証拠。
だから、今できることを繰り返して身に着け、少し身になったらまた別の事をしていく。この繰り返し。本当にこの繰り返しで最も近道。
今できないことはしなくていい。今できないことを考えても、いたずらに苦しむから考えなくていい。
人はどんな過程の中でも、人の価値は変わらないから焦ることもない。