引きこもっていた中学3年間の生活
私は小学6年生の2学期くらいから学校に行かなくなり、中学へは2日行って、その後は丸々行かなかった。つまり3年半もの間、学校に行かず家に閉じこもった生活をしていた。なぜ閉じこもるようになったのは、長くなるので書きません。
完全に時間の止まった3年間
学校や同級生との接点がなくなり、勉強もしなかった。時代的にパソコンやケータイはなく、テレビゲームも禁止されていた。マンガや本は家になかったので読まなかった。家族とも一切話さなかった。3年半の間、本当に誰とも何も話さなかった。
日中に外に出ることはなかった。外に着ていく服はないし、紙の毛も伸びっぱなしだったから、外に出られる雰囲気ではなかった。お金も持っていなかったし、そもそも外にでる用事もなかった。
何もすることがないのと体がムズムズするので、深夜になり外に人がいなくなってから、歩いたり走ったりすることはあった。
ご飯は、家族が買ってくれた半額になったようなお弁当を夕食に食べていた。それ以外は何を食べていたのか記憶がない。
今思うと、あまりに何もない期間だった。何の思い出もなから、3年間長いはずなのに、ほとんど思い出すことがない。完全に空白の状態になっている。唯一の楽しみは、深夜のテレビを観ることだった。
「テレビ」と「深夜に運動」だけで、その他の中学生らしいことはしなかった。
使わない能力は退化する
中学を卒業になる4月から、親が、知り合いから土木作業員の仕事を紹介してきた。外で働くことは未知の世界だったが、引きこもった生活を続けるわけにはいかなかった。
15歳で身長は170cmほどあったが、中身は小学6年生で止まっている。むしろ、3年半もの誰とも話さなかったので、人との関り方がわからなくて常にビクビクしていた。声を発することさえ怖かったし、日本語をほとんど忘れていて、どう話していいか分からない。
人の使わない能力は退化する。小6の学校に通っている当時の方がはるかに社会性を持っていたように思う。
学業や学歴より、コミュニケーション能力が必要
もし、今引きこもっている人で社会復帰を視野に入れているのなら、誰かとのコミュニケーションやネットの世界の充実を大切にすることをおすすめします。
学校に行かなくて学業や学歴が止まることはたかが知れています。人と関わる能力が止まると、あとで手に入れるのは恐ろしく難しいのです。ゼロに何を掛けてもゼロのように、人と関わる能力がゼロなら、そもそもの関りが生まれないからずっとゼロのままです。
よく学業をドロップアウトして学歴がなくても、社会復帰や成功する人がいます。多くは、仲間や異性とかかわりが充実しており、人と関わる能力自体はあるのです。
学歴よりも、人と関わる能力があることが人生の展開に必要だと感じます。
私は人との関わる能力がゼロ、もしくはゼロに近い状態だったけど、その選択肢がなくて、ただやっていくしかない状態でした。