中卒(実質小卒)だけど職を転々としていた理由
私は社会的には中卒になるけど実質小卒です。15歳から働きこれまで多く職場を転々としてきた。
中卒はできる仕事が限られているが、職種を選ばなければそれなりにある。よく中卒は仕事がないから生きていくのが大変と聞くけど、そんなことはない。現に飢え死にせずに生きて来れている。
私が10代~20代に主にしてきたのは、土木作業員・新聞配達・鉄工所・料理人見習い・パチンコ店・日雇い派遣・運転手・コンビニ等のアルバイト多数、いかにも低学歴でコミュ能力がなくてもでもできる仕事ばかり。特にやりたいことがあったわけではなく、「中卒でも働ける」なら何でもよかった。
正社員も何回かあり、たまたま契約が正社員だったという感覚。当時はフリーターより正社員になるのがヨシとされている風潮があったが、正社員になると辞めにくいから魅力を感じなかった。将来の事を考えて、職歴を積み重ねるといった考えもなかった。
職を転々とする3つの理由
①環境がイマイチ
中卒で誰でも働ける職場は、環境面で恵まれているとは言えない、(当時はそれが普通だから何も思わなかったが)その生活が繰り返されることに、何の未来を想像できないでいた。一般的に中卒は離職率が高いというが、長く働くのに適していない職場が多くなる。
②社会の事を知りたい
中学に行っておらずm世間のことをまったく知らなかったので、いろんな職場を経験してみることで、そこにはいろんな人がいるし、何か知れることがあると思っていた。同じ職場にいるとその世界しか知ることができない。
③自分が固定化されるのが嫌(これが一番大きい)
この会社(職場)にいると、自分はずっとこのままではないか?という、ある種の恐怖心。その職場で自分が振舞いたい姿と、振舞っている姿との差を感じていたこと。
私は自分が思うように人とコミュニケーションが取れないから、常に生き苦しかった。新しい環境で違う自分を試していきたい。同じ職場にいると、変わりたくても変われない空気がある。
よく学生時代に陰気なキャラが嫌で、高校や大学に入ると同時に自分のキャラを一身する感覚に近いと思う。逆に言うと、同じ職場で何年も働ける人は、すでに自分らしい自分として振舞える人だと思う。
職場を変わるたびに、新しい自分デビュー
仕事(職場)を変わると、新しい環境からスタートすれば、自分が変われる可能性がある。そのたびに、新しい自分をバージョンアップしていった。
それに新しい出会いの可能性をある。もしかして、仲良くできる人がいるかもしれない。
特に異性との出会いは、職場しかないと思っていたから、男性だけの職場だと一生恋愛ができる可能性すらないと思っていた。※当時はネットが発達していなくて、職場の人と関係が濃かった。
そうはいっても、職場デビューに失敗してすぐに辞めることも多かった。
また、続いた職場では人と仲良くることはあっても、その職場を離れるとほとんどの人間関係はなくなっていった。当時はそれが残念だったが、今思うとそんなものだろう。
職場を転々とする生活
大体6か月くらい働いてお金が貯まったら辞めて、お金がなくなったらまた働くような生活をしていた。1年以上続くことはほとんどなかった。
会社が倒産したことも二回あり、周りは悲しんでいたが、私は内心辞められてラッキーと感じていた。
仕事を辞めると時間的に自由になれる。その時間でたくさん本を読んだり、何かをしてみたり、不器用ながらに世の中の事を知ろうとした。
それを繰り返して、ちょっと賢くなって次の職場へ行く。少しずつ、なりたい自分・振舞いたい自分へとなっていった。だから、職場を変えることは私にとってはすごく必要なことだった。
仕事はなんでも継続したらいいとは思わない。毎日同じことの繰り返しで進歩がないと感じた時点で職場を変えていくと、何か変化が起きる。
行動すると新しい経験になる
何の方向性や計算もなく、どのように生きてよいか分からない。ただ行き当たりばったりでも行動していると、ランダムにいろんな人と出会うこともある。その中で人間関係を覚えていく。仕事面でも、自分に向いていることや向いていないことがぼんやり分かってくる。
そうして、新しい経験をしながら少しずつ自分を知り、遠回りしながらもゆっくり成長してきたと感じている。