1.17 阪神淡路大震災
以前の記事でも書きましたが、私は阪神淡路大震災の被災者です。
あの日から今日まで全国各地で震災があり、近年は毎年のように気候変動による災害も多発しています。
震災で私の家が壊れなかったのは、くすの木のおかげ。
普段は太い根をはり建物の中にまで入ってきてしまう困り種でしたが、あの日私達の命を守ったのはまぎれもなくあのたくさんのくすの木たち。
避難所となった体育館さえ崩れたあの日、くすの木の太い根が、家の土台ごと地面を支えてくれました。
家の中のものはひっくり返っても、建物は壁が一部剥がれただけですみました。
くすの木のなかった隣の家は、土砂崩れのように家がまるごと崩れ落ちました。
でも、もうあの家はありません。
住んでいた集合住宅は壊され、くすの木は全て切られ抜かれ、今は一軒家がいくつも並んでいます。
住宅地の一角に森のようにあったくすの木の名残りもありません。
災害の被害の多くは人災だとも言われています。人が手を入れる前に、大事なものを見直す努力が必要なのでは。
あの家の裏にあった大きなくすの木に思いを馳せて。