人を育てる自然保育⑯ 教えあい、励ましあい、育ちあう
見守る、待つ
山崎さんはさくらさくらんぼの子どもたち本の中で、山を登りきったダイちゃんと、励ましはするが一切援助の手をさしのべなかったアリサちゃんに感動したと述べています。
「自分のことは、自分でやり抜くんだよ」という気持ちで見守っていたのではないかと。
必要以上に手を出しすぎないこと
私は小学校1年生のときに担任の先生を思い出しました。そのクラスには重度の知的障がいがあるクラスメイトがいました。
クラスメイトの手伝いが必要なのは一目瞭然でした。入学初日、先生は「必要以上に手伝いすぎないこと。いくら遅くてもいい。授業時間になってもいい。できることは手を出さない。みんな待つんだ。みんなが手を出したら〇〇(そのクラスメイト)は成長できないだろう」と。
その日から、6〜7歳の私達は試行錯誤でした。
どこまでならできるか、どこは手伝いが必要なのか。真剣に彼と仲間と向き合いました。「手、出しすぎ」と先生に苦笑いされることもちょくちょく。普段ふざけている子でも、彼の付添いのときは真剣でした。
マカレンコも言葉が重いです。
要求し合い、応える
また、要求について、斎藤先生は年長には厳しかったようです。
でもそれは、受け止められるという信頼があるから。一度注意された子は同じ過ちを繰り返さない。
リズムのときも歌のときも年長や学童への要求は確かに大きいです。しかし、それにちゃんと応えるこどもたちの姿があります。他のこどもへの注意でもそれを取り入れより成長した姿を見せてくれます。
人の人格を尊重する。
要求し、見守り待つこと。それによって、子どもは応えようと大きな成長を見せてくれます。
それがまさしく、人を育てる教育です。
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