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日本語ボランティア "ASAP”と「なるはや」の狭間で

 古代メソポタミアの壁画にも「最近の若い者は」という記述があったとか、なかったとか、。
都市伝説的に語られることがあります。

我が国でも、30〜40年前の雑誌の表紙を思い返すと「日本語が変わった」「日本語がヘンだ」という語が踊り、特集を組んでいた時代がありました。

いつの時代にも、普遍的なテーマなのかも知れません。日本独自の観点で言えば、他には「言霊信仰」のようなものもあるのかも知れません。

 さて年が明け、日本語ボランティア講座の実習が再開されました。きのう出た話題について述べたいと思います。

以前、学生さんから受けた相談に「日本語学校で学んだ日本語と職場や、バイト先で耳にする日本語が違う、わからない」というものがありました。

その理由を探ると、略語や、ビジネス用語などが多く、学校では教わらないが私たちが日常的に使う言い回しが見受けられました。

図書館に「新社会人向けのマナー講座のような本もありますよ」と答えましたが、「やさしい日本語」と実際に使われてている日本語のギャップを埋めるにはどうすればいいか?
という問題があります。

従来のテキストには、例えばウエイター、ウェイトレス、スチュワーデスなど、現在では使われない表現も載せているものもあります。

方言や、世代により使わない言葉もあります。

現代で、よく使われる日本語の例は次のようなものがあります。

アポ
レス
コネ

それから、いわゆるオトナ語として代表的な物は

「なるはや」
「リスケ」
「折り返し」

等があります。
このオトナ語、現役世代は分かるとして日本人でも60代より上の世代は「???」の方もいるのではないでしょうか。

「折り返し」は分かりますよね。
ちなみに「リスケ」は「リ・スケジュール、つまり予定を変えて別の日時にすること」です。

「なるはや」は「なるべく早く」ですが、これも国や文化によって違いがありますよね。


こんな話を、私たち日本語ボランティアで話していたら昨年より日本に帰国・移住された廣瀬さんが「英語にも"ASAP”という言い方があり、よく使いますよ」と教えてくれました。

そうそう、ありましたね。

ASAPは"As Soon As Possible”でした。

今週からは、私たち令和6年度講座生に向けて「日本語ボランティア・ステップアップ講座」が始まります。

先週は、先輩ボランティア教員の飯村さんが『言語一般 日本語の構造』と銘打った自主勉強会を開いて頂きました。とてもとても深い学びがありました。

ステップアップ講座の講師は、いつもお世話になっている松浦みゆき氏(日立さくら日本語学校校長)、外部講師として吉開 章氏が登場されます。

とても楽しみです😊
最後まで読んで頂き、ありがとうございました♪

本記事の内容は、吉開 章氏の以下の著者を参考にさせて頂きました。


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