東アジアを真剣に考える人のためのページ

海外経験の長い日本人です。 アジア・ヨーロッパの様々な他国から学び、日本としての謙虚さを取り戻し、東アジアの一部の人間として心豊かに生きられる可能性を探します。

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最近の記事

ニッポンの偽善 - ウクライナ反戦運動は助け合えない日本人の免罪符になってはならない

日本のメディアのウクライナ侵攻のニュースがものすごい数になっている。日本のメディアは大日本帝国時代から存続する超巨大企業であり、ドイツと異なり、テレビ・新聞が一体化しており凄まじい影響力を持つ。かつて朝日新聞は第二次世界大戦を賛美した。その黒歴史を考えれば、日本のメディアが「ロシアによる戦争」を報道で批判するのは、過去の大戦から学び、戦時中と異なる姿勢をとっているということなのだろう。 他方で「ドイツにロシアからエネルギーを買わせないためにはどうすればいいか?」や「フィンラ

    • ガクト氏のマレーシア移住と億万長者を夢見る日本人。各国の賃金格差における日本の本当の立ち位置。

      ガクト氏はマレーシアに移住しました。お金を持っていることでは優雅になれない、時間を自分のために使えることが優雅である。一か月のうち一週間のみを仕事に使い、三週間を自分のために使うとのことでした。 (インタビュー https://www.youtube.com/watch?v=oeJ_b0iG9lM) 私はガクト氏のような自由時間を手に入れられる立場ではないので、多くは仕事時間です。私は「プロ音楽家としての仕事に誇りを持つ」=「仕事時間も自分のために使っている」という感覚にな

      • 菅政権の自助共助公助、小池知事のソーシャルディスタンス、日本人の心に潜む主観性

        経済コラムニストの大江英樹氏がダイヤモンドオンラインに載せた記事について。菅首相の自助共助公助というスローガンについてである。以下引用。 菅総理が言う「自助・共助・公助」にはもちろん社会保障の面が含まれてはいるだろうが、もう少し広い意味で社会のあり方、社会のデザインを意図してのことであろう。そう考えるのであれば、まず真っ先に「自助」が来るのは当然のことである。なぜなら、そもそも人が生きて生活を営む上においては、まず自らが働くことが第一であるのは言うまでもないからだ。したがっ

        • どうしようもなくなってから努力をする人達、日本の民主主義が世界トップレベルで劣化している証拠

          ドイツと日本は大戦の敗戦国だ。敗北後、西ドイツはソ連への防波堤、日本は中国とソ連への防波堤としてアメリカに利用された。当事国もこれを利用し、経済復興した。その間、両国とも本土は戦争に巻き込まれていない。 人間は愚鈍なもので自分たちの平和が続けば民主主義は劣化する。民主主義が劣化しないように保つ方法は「自己批判」以外にない。 さて、ドイツにはかつて哲学者のグループがいた。フランクフルト学派と呼ばれる人たちだ。1960年代、ドイツでもベトナム反戦運動があり、フランクフルト学派

          日本人の現金依存症と奨学金破産

          日本の電子マネーの普及率が低いことは有名な話だ。ネットでは隣国の韓国の89パーセントに対し、日本はたったの18パーセント。中国や欧米にいくとスーパーでは数十円の買い物から、運賃のチャージ、屋台飯を食べる時すらクレジットカード一枚でほとんどの買い物ができることに驚く。逆に現金を使おうとすると、例えば、ドイツのスーパーでは高額のユーロ紙幣を渡すと偽札防止用のペンで入念にチェックされる。 あまり入念にチェックされると「信用されていないのか…」と思いたくなる一方で、考えてみれば当た

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          システムの徹底 ‐ ドイツと中国の共通点

          私は人権の国ドイツに長くいる。演奏者としてオーケストラで5年以上仕事をしてきた。貰えるお金は僅かだが、それなりにやってきた。短期留学生などドイツに短期間だけいた人は、ドイツの良いイメージだけが残っている。「ゲーテを生んだ国からなぜナチスが生まれたのか」など言われ、ドイツの評判は一般的にいい。しかし、私は常にマジョリティと逆のことを考える。私には、ドイツ人がかつてナチスを信奉したのは想像に容易く「なるほど、この人たちならやりかねないな」と思ったくらいだった。 その理由はドイツ

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          周庭さんが日本留学したら起こること

          香港での暴動と中国政府の圧力に対し、周庭さんが民主主義運動をやめ、元々親日家だったこともあり、日本へ留学したいと言っている。 私は留学経験が周庭さんよりはるかに長く、その立場から言わしてもらうと、周庭さんが日本留学して起こることが2つある。一つは彼女の民主主義思想は日本留学により劣化すること、もう一つはタレント化すること。 タレント化に関しては、ビートたけしの著書「下世話の作法」にもあるが(同書55、65ページ)日本の政治、メディア、そして、何より国民性は海外に比べ、段違

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