8エリクソンの発達段階論『成人期』

 今回は「成人期」について投稿します。
成人期は18才〜40才頃です。成人期、壮年期、老年期がどの年齢を指すかは、国、社会、時代によって変わりますが、だいたい18才〜40才頃を指します。

 成人期は、自分を確立していきながら、友人や社会、恋愛などで信頼できる人との仲を深めていく時期です。そのため、結婚する人も多い年齢層になります!
 この時期の心理社会的危機、いわゆる発達課題は、「親密性」vs「孤立」です。新たに自己をとらえ直し、組み直していきます。より広いアイデンティティに立って次の世代を導き、子孫を生み出します。親として子どもを育てることにより人格が発達します。自分で自分を受け入れ、本当に信頼できる人と関わることで「愛や幸福」を獲得することができます。エリクソンは、親密性を「相手に自分を賭けても自分を失わない存在」と表現したそうです。

 乳児期から青年期までの発達課題である、基本的信頼、自主性、自発性、勤勉さ、アイデンティティを順調に克服できなかった場合、自己を確立できず、他人と積極的に関わることができなくなります。表面的な付き合いしかできなかったり、人との関わりを拒絶したりして「孤立」に陥ってしまいます。青年期までの発達課題を克服していくことで、他者のために自分を与え、連帯しながら生きていくことができるのです。

 さいごに、今回の内容をまとめると、成人期の心理社会的危機いわゆる、発達課題は『親密性vs孤立』です。相手に自分を賭けても自分を失わない存在を見つけ、親密性を育みます。自分で自分を受け入れ、本当に信頼できる人と関わることで「愛や幸福」を獲得できます。一方で、表面的な付き合いしかできなかったり、人との関わりを拒絶したりすると「孤立」に陥ってしまいます。
 成人期には自分を確立していきながら、友人や社会、恋愛などで信頼できる人との仲を深めていきましょう。

 次回は、エリクソンの発達段階論『壮年期』について投稿します。

 参考文献・Webサイト
・佐々木正美,『子どもの心が見えてくる』,2021年,KTC中央出版
・多湖輝,『子どもの心理法則』,1996年,株式会社ごま書房
・https://bsc-int.co.jp/media/4231/

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