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#21_どのような過程を踏んで、学校に行けるようになるの?(不登校相談・高校生からのご質問)

「心のストレッチルーム」前田泰章です。

当ルームでは、不登校のお子さんのカウンセリングをお受けすることも多いのですが、どうして学校に行けないのか? 本人でさえわからないケースも少なくありません。

学校に行かなければならない。
でも、心が・・・体が・・・、言うことを聞いてくれない。
そんな状態なわけです。

では、どうすれば学校に行けるようになるのか?
今回は、カウンセリング現場での高校生からのご質問にお答えしています。

Q:「どのような過程を踏んで、学校に行けるようになるのですか?」(不登校相談、高校生からのご質問)

A:学校に行きたいのに行けない、というのはエネルギーが低下している状態ですので、ストレス要因をなるべく排除して休んで回復させます。

休むといっても、ただ休むのではなく、どのように休むのか、休み方も重要です。

休んでいる間は自分との対話や色々なことを考えてしまい、苦しくなることもありますが、この時間が大切なのです。

ネットやゲームに没頭していれば考えないで済みますが、これでは何の解決にもなりません。

自分との対話を繰り返し「学校に行けるかもしれない」という見込み感情が出てくるまで待ちます。

この見込み感情のことを心理学では「セルフ・エフィカシー」といいます。

たとえば、運動を全くしていない人にとって、健康のために10キロ走れ!と言われても走れそうとは思えませんが、1キロなら、歩けそうだと思えるでしょう。

自信とは少し違うのですが、このような感覚がセルフ・エフィカシーです。

「出来るかもしれない!」と思えることは大概のことはできるのが人間の心理です。

では、このセルフ・エフィカシーはどうすれば出てくるのでしょうか?

それは、自分の心と向き合い、自分との対話を繰り返し、そして、自分の心に折り合いがついた時です。

苦しい作業ではありますが、回復するためには必要な経緯です。

ゲーム・ネット依存になっているお子さんは、ゲーム・ネットに逃避しているので、自分の心と向き合う時間が極端に少ない。
少ないから、セルフ・エフィカシーが出てくることはありません。
出てこないから学校にも行けない、というパターンが出来上がっています。

まずはそのパターンをカウンセリングで崩すことから始めます。
登校できるかどうかはその後になります。

カウンセリングでは、お子さんの話をじっくりと聴くことから始めますが、さまざまな質問を投げかけるようにしています。

質問の内容は、お子さんの置かれている状態により一人ひとり異なりますが、その質問が自分の心と向き合うきっかけになります。

そして、自分との対話を繰り返し、自分の心に折り合いがついた頃に、少しずつ行動が起こせるようになり、回復に向かっていきます。

今回は、不登校の問題をとりあげましたが、ひきこもり気味の方、新しいことに挑戦したいけど行動できない方も同じような経過で回復に向かっていきます。

その中でも特に重要なのが、「出来るかもしれない!」という見込み感情(セルフ・エフィカシー)です。

セルフ・エフィカシーは、不安に打ち勝ち、行動を起こすためには必要な「心の感覚」なのです。
(前田泰章)

心のストレッチルームでは、話を聴くだけではない「問題解決型カウンセリング」をおこなっています。
▼ご関心のある方は以下サイトをご覧くださいませ。

心のストレッチルームHPより

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