【おすすめ】精神障害の方が仕事を続けるために知っておくべきこと

「精神障害があるけど、どんな仕事が向いているだろう」
「どんな働き方をすれば、長く続けられるだろう」

精神障害者の職場定着率は、他の障害者の方と比べて低いことが分かっています。

そこで双極性障害歴7年の筆者が、
転職回数5回を経験して
「今まで仕事を選ぶ際に、知っておくべきだったこと」
「職場でするべきだった行動」
をまとめました。

仕事を選ぶ4つの基準【精神障害がある方におすすめ】

① 業務量が大きく変動しない業務(残業が少ない仕事
② 勤務時間が大きく変わらない職種(夜勤がない仕事
③ 自分のペースでできる業務
④ 対人折衝の少ない業務

ひとつずつ、詳しく解説していきます!

① 業務量が大きく変動しない業務(残業が少ない仕事)
精神障害の方は、残業が少ない仕事を選ぶと良いでしょう。
理由は、精神障害の特性として、疲れやすい、緊張しやすいなどの傾向があるからです。


なので、残業が多いと本人の自覚以上に身体に疲れが溜まってしまいます。
また、睡眠や食事の生活リズムも不規則になるので、再発の要因になる場合もあります。


当事者の私も、繁忙期だからと毎日遅くまで残業して、食事は遅い時間に食べたり、食べなかったり。睡眠時間もバラバラな生活を続けていたら、躁状態を再発させた経験があります。


人よりも疲れやすいと自覚を持ってなるべく、残業が少ない仕事を選びましょう。

残業が少ない仕事の例

▼BtoB商材を扱っている
BtoB商材とは、対企業向け商材のことです。たとえば、医療機器や電子部品など企業と企業が取引をします。
BtoBの会社は
・取引先が固定されていて、納入すべき量、スケジュールも厳密に決まっている
・仕事の計画が立てやすく、突発的なハプニングが起こることもほとんどない。
そのため、残業をしなくとも就業時間内に終わることが多いです。

▼経理事務、総務事務
業務が固定化されているため、突発的な仕事が舞い込んでくることもほぼありません。

▼販売職
たとえば、調剤薬局、小売店などの消費者を相手にする仕事。販売職はシフト制であることがほとんどなので、決められた時間が来たら、基本的には帰れます。


② 勤務時間が大きく変わらない職種(夜勤がない仕事)
精神障害の方は、体調安定のため規則正しい生活リズムを維持させる必要があります。適切な睡眠時間の確保や服薬管理は、欠かせません。

これらの職種は夜勤があるので注意してください。
・コールセンター
・ホテルスタッフ
・駅やビルの清掃員
・工場勤務
・病院の夜間受付
・介護士・介護夜勤補助
・看護師
・土木作業員
・警備員・交通誘導員
・インフラエンジニア


③ 自分のペースでできる業務

精神障害のある方は、1人で黙々と続けることができ、集団行動を必要としない仕事が向いていると言われています。

▼働く場所や時間に縛られない仕事
ライター、Webデザイナー
▼1人で黙々と作業できる仕事
エンジニア・プログラマー、ネイリスト・セラピスト


④ 対人折衝の少ない業務
人間関係のストレスを減らすことで、体調を崩すことなく長く働ける可能性が高くなります。

▼ルーチンワークが中心の仕事
清掃スタッフ、事務職、工場のライン作業
▼在宅ワーク関連の仕事
データ入力、カスタマーサポート、翻訳


余談:
注意すべき仕事
→重機の操作、自動車運転が必要な仕事
飲んでいる薬によって、副作用が出て危険を伴う場合があるため。


長く働き続けるために意識するべきこと

① 障害をオープンにして働く
② 必要な配慮は「前向きな意思」で遠慮せず伝える
③ 相談できる相手を見つけておく
④ 最優先は体調の安定
⑤ 短時間勤務制度を利用する

① 障害をオープンにして働く
働く上で必要な支援や配慮を受けられます。
障害によって困っていることを誰にも相談できずストレスを抱え、結果的に辞めてしまうよりも、「無理なく働き続けること」が重要です。
※ 障害者雇用枠で働く場合は障害者手帳を取得する必要があります。


② 必要な配慮は「前向きな意思」で遠慮せず伝える
配慮を受けることで、最大限の能力を発揮できるなら、会社にとっても有益です。
前向きな意思で「長く働いていきたいので配慮してください」とハッキリ伝えましょう。

どうしても引け目を感じたり、遠慮してしまうこともあるかもしれません。しかし、伝えないことで、体調を悪化させてしまうと、自分も会社も損をします。

そうならないためにも、自分の体調悪化の傾向を抑え、必要な配慮を明確に伝えましょう。



③ 相談できる相手を見つけておく
あるアンケート結果から、約6割の方が上司や人事担当者へ相談しないまま退職を決断していることが分かりました。
このようなことにならない為に大切なことは、日頃から相談できる体制を構築しておくことです。


とは言え、簡単なことではないでしょう。環境的に、話しやすい人が周りにいないこともあります。しかし、孤立を深めていくと、困った時のSOSが出せません。誰か1人だけでも良いので、良好な関係を築けるように、努力しましょう。


④ 最優先は体調の安定
日々の自分のコンディションを確認し、体調と現在持っている業務をバランスよく配分することが大切です。

自分の限界を知り、それを超えないこと。
「ここまでなら頑張れそう」
「この仕事はもう少し調子の良いときに回そう」など、
自分のペースを作ることを意識していきましょう。


自分のペースが決まったら、「現在体調が○○なので、業務をこのような配分で進めたいと思っています」と周囲に声をかけておくだけでも、体調の安定につながります。


⑤短時間勤務制度を利用する
仕事の負担が大きくフルタイムの勤務が困難なときは、無理をせずに短時間勤務を検討しましょう。

社内にそうした制度がなくても、配慮してもらえるケースもあります。上司などに一度掛け合ってみてください。


おわりに

最後まで読んで頂いた方、特に精神障害をお持ちの方には、私のように早期退職を繰り返して欲しくないので、この記事を参考に、また周囲の方からの助言も取り入れつつ、ピッタリな職場を見つけてください。




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