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1997年


私は


ご近所の教会で

洗礼を受けました。


まだ
3月の肌寒い季節でした。


水からあがると

鳩の様に

キラキラとまばゆい光が

飛び立ちました。

今でもそれは鮮明に覚えています。



そうして


日々

教会で過ごす時間が
多くなり

それがとても
幸せでした。


そんなある日


宣教師の先生の教会と
いうこともあったからか

キリスト教会だからなのか


頻繁に海外から
クリスチャンが
集っておりました。


そんな交わりの中で

色んな証を聞くたびに

子育てと家事に追われていた私にとって
何とも言えない
心ときめく時間でもありました。




その受洗した頃は

夫である
パートナーは
まだノンクリスチャンで

祈祷会にいくことさえ

なかなか
許してもらえなかったものでした。

(後にパートナーも1999年
6月6日に受洗することとなりました。)


そんな
生活の中で


私の心へと
広がる世界

兄弟姉妹の証には

まるで
全てが真新しく
知らない異国の文化や風習

異国の教会についても
ドキドキすることばかりでした。


ですが
神を信じる
神の家族の

思いと考え方は

みことばで一致していて


目の色の違う

兄弟姉妹の
話す英語が

全く
解らなかったのですが


通訳によって知る
みことばを語る思いは

国境を越えた
十字架の言葉が

なんとも嬉しくて嬉しくて
仕方ありませんでした。



さて
そんな楽しき交わりも
数日後には

終わりの日が来てしまいました。


なんとなく寂しい気持ちが
込み上げてきました。


もう日本には
来ることも
当分はなさそうな感じでは
ありましたからね…。



「もう会えないのですね…」



そんな私の言葉に


通訳をする姉妹の言葉を聞いた
美しい目の色をした姉妹は

私を見つめ
微笑みました。


そして

軽やかな
風のように


カタコトの日本語で

私にこう言ったのです。



「姉妹…天国で会いましょう」




なんとも

さらりと


そう言葉にしたのです。



それは本当に

自然に

天国を信じる者だけが



とっさに言える言葉だと


その時

目が覚めるように
胸に響いたのです…。






天国で会いましょう……






なんて粋な言葉でしょう。








この世の人々からみたら  



ジョークに聞こえるような
セリフでしょう。



ですが


十字架を知る人々には

神を信じる人々には


胸が熱くなる



なんとも言えない



粋な言葉では
ないでしょうか…。






国籍は天にある…










幼子のように

天を見上げた人


そう


そんな


粋な人…




天国で会いましょう



いつまでも私の心に余韻となって…。









ブルーグレイの教会で



黒でもなく

白でもない


それは人の心模様のグラデーション


不完全な人の独り言…



感謝致します…。









































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