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ここのね活動報告レポート|2023年7月

みなさん、こんにちは。暑い日が続いていますね。いかがお過ごしでしょうか。

7月28日からここのねも夏休みに入りました。留学生が来たり、アートやダンスの講師が来て刺激をもらったりで、やりたいことが溢れた子どもたちが過ごした1学期。

いろんなことがあったけれど、スタッフとして「とても充実のある時間だった」と思えたように感じます。さてさて、1学期も最後の1ヶ月。どんな姿がみえたのかを少し振り返ってみたいと思います。


盛んになってきたプロジェクト活動

ここのねにはプロジェクトという授業があります。プロジェクトでは、プロジェクトマネジメントという考えを学び、目標設定を定めて、計画をして、実行、振り返りを行います。その中で、夢を実現する力を身につけています。

ここで大切にしていることは、自分が本当にやりたいことをすることです。

「〇〇が△△プロジェクトを立ち上げたから、わたしも△△プロジェクトをしようかな〜」と、友達のやりたいことにのっかかるのではなく、心のねっこに「自分自身は何がやりたいの?」と問いかけるところから授業は始まります。

最初から「わたしは〇〇が好きだから、これをするんだ!」と決められる子ばかりではありません。そんな時には、スタッフと一緒にアイデア出しをします。興味があることの中かからいくつか候補を出し、実行までの見通しを立てます。そして、最終的に自分のプロジェクトを決めるのは本人の役割です。

そうなれば、どの子も「よし!これを進めていくぞ!」とスタートの一歩を踏み出すことができるのです。スタッフの役割は、どんな時も子どもたちの心のねっこには「燃えるこころ」があることを信じて、サポート・見守り役に徹するだけ。

そんなこんなで同時多発的に沢山のプロジェクト活動が盛んなここのねです。

中学1年生の男の子の釣りプロジェクト


「とにかく釣りが好き」な彼。けれど、プロジェクトを立ち上げるのが初めての彼にとっては、準備の段階からドキドキの嵐。なにからどう始めればいいのかわからないところを一つずつスタッフと確認しながら、丁寧に進めていきます。

釣りに行く候補日を決めたり、釣りのアドバイザーの方にお手紙を書いたり、釣具屋さんに電話をしたり、釣りにいくための準備を抜かりなく行いました。

餌の解凍具合を店員さんに確認してもらっています

プロジェクトを立ち上げた彼は、なかなか釣りに取り掛かろうとしませんでした。どうしてだろう?と見ていると、友達やスタッフが釣りに参加できるように道具や餌を黙々と準備していました。そして、みんなが釣りに取り掛かると安心したかのように釣竿を手にしていました。

自分が一番やりたいはずなのに他の人を優先する姿がそこにはありました。自分のプロジェクトを立ち上げて自分にとって抜かりない準備をすることができた彼自身はすでに満たされていたのでしょうか。やはり、何事も自分を満たしてから他者に与えられることを彼を通して学ばせてもらいました。

ふぐばかり釣れる彼らが思うのは・・・

「目の前の海に餌を撒いて集まってきた魚を網で捕まえた方がいいんじゃね?」と、海の中で意気揚々と泳ぐ魚を見て思う2人であった。


お次は、

コツコツ進める漫画プロジェクト

コミックオーディションに投稿するためにひたすら描く!描く!描く!

尊敬する漫画家さんの漫画やエッセイを読み込むうちに、自分も「漫画を描きたい!」という思いが募り、出版社に投稿する挑戦が始まりました。彼女は、プロジェクトの時間だけではなく、ちょっと時間を見つけては原稿用紙を鞄から取り出して描いています。

1回目のプロジェクトが終了した際、スタッフと振り返りを行いました。そこでは、プロジェクトをする上で良かったこと、改善したいこと、次に挑戦したいことを共有してもらいました。お次のプロジェクトも漫画プロジェクト。1回目よりも面白く、自分に余裕を持ちながら丁寧に描くこと、漫画を書き始める前に話やキャラクターの構成を細かく決めてから実行したいと語りました。

スタッフは、『「〜がうまく考えられた。」と思えた理由ってなにかある?』といった自分の行動や気持ちに深く向き合えるような質問を投げかけることを意識しています。こたえはすべて自分の内側にあることをメッセージで伝えることができた

そこで、子どもたちは自分の心のねっこと対話し、気づき、新しいチャレンジの旅に出発していきます。

他にも沢山のプロジェクトが立ち上がっています。

マカロンプロジェクト

を企画しました。『昔お姉ちゃんが作っていたマカロンよりも美味しいマカロンを作りたいと思って立ち上げたけれど、マカロンについて勉強していくうちに「自分だけのオリジナルマカロンレシピを作りたい」と思うようになってきたの。そしてそのマカロンをクリスマスにここのねの皆んなにプレゼントしたいんだ。』と話します。

マカロンレシピを研究中

動画プロジェクト


数名の子は、自分のプロジェクトを掛け持ちしながら、リーダーの子の想いややりたいことに共感して、仲間になっていました。

「ここのねを知らない人たちにここのねの魅力を伝える動画をつくりたい」とリーダーの子は考え、動画プロジェクトを立ち上げました。

動画作りがスタートする前に保護者さん開催のyoutube講座に参加したり、動画作りのために動画や本で手順を学び、構成を考えて、出演してもらいたい人に事前にアポを取っていたりしました。

先日、動画が完成していたので、来月号で動画をみてもらえたらなと考えています。

動画作成のための構成作りやアイデアを絞り出しています

ワクワク壮大な小屋プロジェクト

こちらも数名で立ち上がった小屋プロジェクト。ここのねには遊具があまりないことから、「遊び場がある秘密基地がつくりたい!」と、小屋プロジェクトを立ち上げました。

作りたい小屋のイメージを膨らませ、本を参考にしながら、設計図をかき、段ボールで模型を作りました。その模型をみたメンバーの1人が、割り箸で模型を作ることに決めました。こちらが完成したら、指導してもらう大工さんに見てもらって、一緒に小屋を作っていきたいそうです。

小屋を作るために割り箸で模型を作っています

中学年さん以降で行う旅プロジェクト

中学1年生の女の子が、「ここのねメンバー全員で修学旅行にいきたい」と、旅プロジェクトを4月頃に立ち上げました。旅に行くには、多額の資金が必要であることがわかりました。

プロジェクトが立ち上がってからも、ネガティブ意見を出すメンバーの士気を高めたり、話し合ったりといろいろなことがありました。しかし、そこから紆余曲折を経て、やっと1回目の資金稼ぎの「小さなマルシェ」を開催することができました。

小さなマルシェの手作りポスターを門に貼って
近くの公立小学校の校長先生と

多くの人にイベントのことを知ってもらいたい・きてもらいたくて、近所の方々や学校にチラシを配りにいきました。ここのねの近くにある公立小学校では、校長先生が快く話を聞いてくれるだけでなく、小学6年生の教室でイベントの告知ができるように時間を確保してくれたりと柔軟な対応をしてくださいました。

改めて感謝申し上げます。彼らもいつもとは違う場で想いを発表する機会を与えてもらい、大きな成長につながったでしょう。

スイーツ部が出す商品のポップ作り
スイーツ部が仕込みをしています
美味しそうなスコーン
お菓子釣りの準備中
お客さん来るかなぁ〜
かき氷機の最終掃除中
ミニチュア制作、ミニトマトの販売で大忙し
心がきゅんっとなるミニチュアを作っちゃうのです
トランポリン監視員さん
スイーツ部のブース

今回の「小さなマルシェ」では、スイーツ部によるお菓子の販売、お菓子釣り、一円玉としゲーム、かき氷やさん、トランポリンやさん、ミニチュアワークショップを行いました。

地域の方やメンバーの知り合いがきてくださいました。お越しいただいた皆さま、ほんとうにありがとうございました⭐︎

マルシェ後、良かったこと・悪かったこと・次に生かしたいことの視点で各々振り返りました。「準備していたお菓子が早く売り切れてしまったから、次回はもっと多くつくりたい」「お客さんは少なかったけど、初めてにしては上出来」「広報のやり方を見直す」「みんな、楽しそうで良かった」など。

次回のマルシェも企画している様子なので、ぜひぜひ皆様のご来場心からお待ちしております!

その他の活動

年に一度のソニー太陽さんの理科ワークショップ


プログラミングで車の動きを設定し、多くの宝石を集めるゲームを行いました。

プログラミングで動きを操作します
ブロックで好きな車の形を作ります
オリジナルの車で沢山の宝石をとるぞー!

本番のゲーム時間以外に練習時間がありました。そこでは、自分が組んだプログラミングが上手に作動するか何度も試しては失敗して、失敗しては再挑戦する子もいれば、画面上で複雑なプログラミングを仕上げてぶっつけ本番の子もいました。それぞれが自分のやり方やペースで集中して取り組む姿がとても素敵でした。

くるるさんの小物作りワークショップ

知り合いを通じて、愛媛県から小物作家さんのくるるさんがここのねにやってきました。彼女はとてもすっきりとした雰囲気を持つ方で、ワークショップに参加する子も警戒心一つなく自分の作りたいものに没頭する時間をとることができていました。

ボタンやビーズそしてリボンを使って


可愛いホウキの完成

ホウキ作りが終わってからも、布や大きな紙に色遊びをして思いっきり創作活動を楽しんでいました。とても自由に、気楽に、講座をしてくれてありがとうございました🌻

テーマ学習「日本ってどんな国?」

留学生の男の子に日本文化を伝える学習の延長線上で、「日本はいい国と思う」「日本は課題がある国だと思う」チームに分かれて、ディベートを行いました。

ディスカッション前に自分たちの意見を準備している様子
振り返りで学んだことをまとめました

低学年さんはとにかく外遊び


大谷翔平を夢見て野球バットを持つ少年
バスケットマンになりたい少年
ウサギさんのようにジャンプ
畑のお野菜を収穫しています

豊後大野にあるにもかかわらず学校周辺にあまり自然がないここのね。けれど、子どもたち(特に低学年さん)には自然の中で思いっきり遊ぶ経験が沢山いることを常々考えるスタッフにとって、自然環境の少なさは悩みの一つでもあります。が、悩んでたって仕方がありませんね。

みんなに「今日はどこにいきたい?」と問いかけ「公園!」「広い場所!」「ジャンプできるたけのこ広場!」など、場所を決め、車を走らせて活動の場所を決めていきます。

そして、決まった先ではとにかく遊ぶ!遊ぶ!遊ぶ!遊ぶだけが、かけがえのない時間のように感じるのは私だけでしょうか。

近くの河川プールで大はしゃぎ

2学期には、自然エリアマップを低学年さんと作る授業を行っても面白いかもしれません。近い場所から遠い場所まで、自然環境や生き物を探し求めていろんな場所を開拓していくそんな時間。妄想に火がついちゃいます。7月末から9月頭まで夏休みのここのね。2学期も楽しく、ワクワクするような学びができるよう、この休みの期間に準備をしたいと思います♬

感謝!7月ご寄付をしてくださった皆様へ

今月も多くの皆様に応援の形をいただきました。感謝しかありません!!

このように、みなさまが継続的にご寄付・ご支援をしてくださる方のおかげでここのね自由な学校は続いていき、子どもたちの学びへの繋がっています。

子どもたちが立ち上げたプロジェクトで必要な材料(割り箸や木工手芸道具)や視野を広げたり知識を深めたりわからないことを調べるための本を購入させて頂いております。

継続寄附は以下のコングラントという応援場所から、金額を設定して応援していただける仕様になっています。毎月500円の寄付が1年間で6000円になります。そうすると、外部講師を3人呼べたり自然体験の時に持っていける図鑑が3冊も買うことができるのです。

継続・単発寄付応援サイト→ https://congrant.com/project/kokonone/2514

継続寄附の皆様からのご支援方法

また、物資寄付では直接寄贈しにここのねに来てくれたり、Amazon欲しいものリスト(子どもたちの授業やプロジェクトに必要そうなものをスタッフが選ぶ、子どもたちからのリクエスト)からギフトしてくれる方も大勢います。
直接会えた日には、みなさまの想いを直接子どもたちに伝えられる、受け取れる喜びがあり・・・

Amazon欲しいものリストでギフトされるものが宅配業者さんから届けられると足長おじさんに出会ったかのような驚きと大きなパワーを感じ・・・

本は宝。

Amazon 欲しいものリスト↓

自分たちも安定的な経営を目指して永続的にここのねが続いていき、沢山の子どもたちが幸せになるお手伝いを微力ながら頑張っていきます。今後も何卒よろしくお願い申し上げます。

ご寄付
継続寄付  7件
単発寄付  1件

  • 物資・体験寄付
    山片としひろ(山片茶園)様 お菓子
    内田佳子様 魚
    藤下涼様 草刈り
    渡邊勝子様 ぞうきん10枚

  • ボランティア
    豊後大野 神田 様 お昼ご飯作り 毎日
    豊後大野 首藤 様 お昼ご飯作り 毎月曜日
    豊後大野 まなべ 様  読み語り 毎月第四木曜日


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ここのね 自由な学校
ここのね自由な学校は日本の法律上、公的な支援が受けられません。それは回り回って子どもたちの経済負担に重くのしかかっています。ここのねを「誰でも通える学校」にするため、ご支援をよろしくお願いいたします!ご支援いただいたお金は、給付型奨学金や施設設備の充実等に利用させていただきます!