「豊後大野に、こんな学校あったらいいな。」vol.2
第2回目は、ここのねのスタッフの家「くじらの家」で開催された。
4名の参加者とスタッフ、そして6名の元気な子どもたち。集まって早々、子どもたちはすぐに仲良くなり、二階で集中して汗だくになって遊びまくる♬年上のお兄ちゃんがリードして、ブロックですごい作品を作っていました。
そのおかげで、大人たちは一階でじっくりと学びの時間をもつことができた。子どもたち、ありがとう♡
楽しいアイスブレイクをして、みんなの名前を覚えた後は…
日本の不登校の現状、フリースクール、オルタナティブスクールの現状、「ここのね自由な学校」がどんな学校なのかを説明。
それから、参加者の皆さんの素朴な疑問や不安、想いを聴く時間。まずは、スタッフに聞きたいことを紙に書いてもらった。
そして、グループトーク。みんな思い思いに話す。
「わが子が不登校だった時期があるが、今年は学校に行きだした。自分の仕事面を考えると嬉しいが、毎日宿題に追われるわが子を見ながら、本当にこのままでいいのか…と思ってしまう。今、がんばって登校して、高学年になって限界が来るのでは…と心配。そもそも、宿題っているのかな?」
「学校と関わっていると、先生も子どもも忙しすぎて疲弊していると感じる。本来、学校は子どもの”生活の場”の延長であるはずなのに、生活(家庭)と学校がぶつ切りになっているのがおかしい。大人で言えば、生活と仕事がぶつ切りになっている。学校にもっとゆとりと遊びがあったら、先生にとっても子どもにとってもいいのになぁ。」
(↑スタッフの知り合いの先生が朝日新聞に投稿した記事)
「宮崎にオルタナティブスクールがあって、全て自由だから、子どもたちがゲームし放題と聞くと、それもどうなんだろうと思うんだよね…」
「ここのねに通わせたいけど、子ども三人が通ったら、毎月の費用はどうなるのかが不安。公立の小学校にも、ここのねにもそれぞれ良いところがあるから、ハイブリットで行きたい!」
「よく、オルタナティブスクールを出た後の進路は?と聞かれるけど、それは、公立の中学校を出た後の進路は?と入学式前に聞くのと結局同じではないか。両方とも、”わからない”こと。だって、その子がどんな人生にしたいかは、その子にしかわからないし、それは誰かが用意してくれて与えてくれるものではないから。」
「自分が自分を一番好きでいることが大事なんじゃないかな。昨日とちがっていい。今、自分がどうしたいのか、何をしたいのか、どう思っているのか。今を大切に生きてほしい。」
(↑一階の黒板で黙々とお絵かき♬)
グループトークが終わったら、全体でシェアタイム。イベントに参加して思ったことを出し合った。
「自分の子どもが学校に行けていないと、自分が親族の目、地域の目が気になってしまう。”学校に行ってないのに、地域のお祭りに行かせていいのかな?”と思ったとき、親の考え方次第で、不登校になった子どもが外の世界とつながる機会を奪うことになるんだ…と、ハッとしたことがあった。」
「大人の意識が変わることで、学校に行けていない子の生きづらさがなくなったらいいな。まずは、親が”学校行かんでも、死にゃーせん”と気楽に考えることが大事。そのためには、こうやって話して、大人がほっとすることが大事だよね。」
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ここで紹介した話は、スタッフがメモをとれたほんの一部。
だけど、こうやって文字におこしてみると、参加者のみんなの本音がたくさん聴けたこと、初対面の人もいる中でこんなにも深い話ができたことに驚いた。
今回のイベントの中で印象に残った言葉は、「ハイブリット」「グレー」だ。学校を運営しようと思うと、「白か黒か」つまり、「ここのねか公立の学校か」の二択で考えてしまう。だけど、現実的には、ここのねに通わせたくても周囲の反対があったり、公立の学校の良さを手放せなかったりすることは、当然だと思う。私たち自身も、「どちらが正しい」とか「どちらがいい」とは、思っていない。オルタナティブスクールにも公立の学校にもそれぞれの良さがあって、それを「選択できるという環境があること」が一番大事だと考えている。私たちはそこを踏まえて、ここのねの中では、どういう選択肢を用意するのか、どういう形態で運営していくのか、またしっかりと考えていきたいと思った。
第二回目のイベントを終えて、一番嬉しかったのは、参加してくれた大人も子どもも「楽しかった~」と、良い顔で帰ってくれたことだった。
これからもこんなイベントを何度も何度もくりかえして、少しずつ少しずつ、大人たちの笑顔が増えていったらいいな。そして、それがきっと子どもたちに伝わって、みんなの笑顔が増えていったらいいなと思う。
※次回のお知らせです。
〇日時 7月30日(火)10:00~12:30
〇場所 くじらの家(三重町内田)
〇参加費 1500円(飲み物、お茶菓子つき)
〇子連れ大歓迎♪
まわりのお友だちを誘って、お気軽にご参加ください♪ここのねスタッフ一同、みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。