ここのね活動報告レポート|2022年8月
夏の終わりが近づくと、森山直太朗さんの「夏の終わり」という曲を聴きたくなるスタッフななっぺです。ようやく朝夕が涼しくなりましたね。昼間はまだ暑い日もありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
ここのねは今年の夏休みは7月29日から8月24日までありました。長い休みとなりましたが、その中で嬉しいことがたくさん起こった夏となりました。
今回の8月のレポートでは、二つの嬉しいニュースについて書いていきたいと思います。
スタッフこうちゃんももちゃんの赤ちゃん誕生!!
そうなんです!とうとう産まれました!ここのねの子どもたちと一緒に今か今かと待っていた赤ちゃんの誕生。ももちゃんが13時間という長い時間をかけて無事に元気な男の子を出産してくれましたー!!!コロナの関係で最後の1時間しかこうちゃんは出産に立ち会えなかったけど、それでも横で一生懸命に頑張っているももちゃんと赤ちゃんの側にいて感動して涙涙だったと言っておりました。母子ともに元気で産まれてきてくれて本当によかったです。
名前は、「山下然(ぜん)」。「自然界の多様性を生かし生かされ、自然の恵みを大切に感謝できる人になってほしい」そして何よりも「あるがまま(自然体)の自分を大切にしてほしい」という思いを名前に込めたそうです。
妊娠がわかった当初からずっと、ももちゃんのどんどん大きくなっていくお腹を身近でみていた子どもたち。「かず」の時間には、妊婦さんの身体と心の変化について学ぶべく、お腹まわりを測ったり、ももちゃんの体重を測ったりしながら折れ線グラフを書きました。
出産前には「今、どんな気持ちですか?」「赤ちゃんの名前の候補はなんですか?」と質問コーナーを設けながら、一緒に赤ちゃんの誕生を楽しみにしていました。
「赤ちゃんに会いたい!」
夏休みが終わり、初日のここのねは川へ遊びに行きました!とっても天気が良くて、まさに川日和!冷たい川の水が流れてくるウォータースライダーで4時間滑りまくり、寒い寒いと言いながら石で暖をとっておりました。笑
子どもたちの熱い要望で、川へ行った後は山下家へ。ここのねから徒歩3分で着きます。然くんに会うと、「手がちっちゃ〜い! 可愛い〜〜〜」と母性本能が炸裂する子どもたち。なんとも微笑ましい光景でした。
「ずっとお腹の中でみんなの声を聞いてたから、なんか喜んでいるね」
とももちゃん。確かに、手と足をめいいっぱい動かして嬉しそうな然くん。
「これからここのねでオムツ替えよろしくね」とももちゃんに頼まれ、子どもたちも「できるかな?」という表情をしつつ、嬉しそうな表情でした。
妊娠、出産、子育てを身近で体験できる経験は、兄弟姉妹が多くないとできないことかなと思います。自分の赤ちゃんの頃を振り返ったり、家族と話したりする活動も今後取り入れていきたいです。そして、「命」の大切さ、尊さを身近に感じてもらえたらいいなと思います。
「日田で小さなお話し会」開催してきました!
スタッフななっぺの個人的に書いているnoteを通じて知り合った方から、ダイレクトメッセージが来たのは、今から3ヶ月前のこと。
「理想の学校をつくりたい」と日田で活動している二児ののお母さんのみなみさんから、ぜひここのねのお話をしてほしいとの依頼でした。
初めてのお話し会ということもあり、不安もありつつ引き受けたお話し会。10人の定員は瞬く間に埋まり、当日は駆け込みで5人の方が来てくれて、子どもたちも合わせると約20人近くの方が会場に集まってくれました。会場と言っても、そこはおばあちゃんちを改装したすごくアットホームなカフェ。畳の上でみんなで輪になって、顔を見合ってお話しできる環境はそれだけで幸せな空間だなと感じました。
その日初めて会ったみなみさんとは、すぐに打ち解けて、即教育談義に突入! 本番前から熱いトークが繰り広げられるのでした。笑
お昼ご飯を食べている最中に、続々と集まってくる参加者の皆さんをみて、緊張マックス!! 初めの挨拶をするときに、一番大事なボールペンを車に忘れたことに気づき、開口一番に「誰かボールペン貸して下さい」という始末。笑 皆さん笑ってくれてありがとうございます。グダグダな講師。
皆さんの自己紹介から始まりました。来ている方々に合わせてお話しできたらと思っていたので、「今日、どんなことを聞きたいか」という内容を自己紹介に織り交ぜてもらいました。
「そもそもオルタナティブスクールって何かわからない。多様な教育の情報が欲しい」
「我が子がもうすぐ小学校に上がるから、その選択肢にどんなものがあるのか知りたい」
「学校を立ち上げたいけど、何からしていいかわからない」
「ここのねに通っている子どもたちの様子が知りたい」
「学校をつくるという原動力、想いの源を知りたい」
子育て真っ最中の方から、もう子育てが終わりに近づいている方など幅広い年齢の方々が様々な疑問を投げかけてくれました。それを聞きながら、嬉しさが込み上げてきました。私の個人的な経験でしか話せないけれど、少しだけでも皆さんのお役に立てそうだと感じたのです。
皆さんの質問に答える形で、今度は私から「なぜ学校をつくろうと思ったのか」「オルタナティブスクールにはどんな学校があるのか」「ここのねはどのようにして今の形になっていったのか」などなど、資料を元に一気にお話させてもらいました。皆さん真剣に頷きながらメモをとりながら聞いてくれていました。
その後の質疑応答では、
「奈菜絵さんのお子さんはなぜ公立の学校を選んだんですか?」という鋭い質問や
「学校を立ち上げるときには、どうやって仲間同士で考え方を擦り合わせていくんですか?」という立ち上げに関する具体的な質問、
「ここのねに来る親御さんはどんな考え方の人が多いですか?」「色んなご家庭を見ていて、親として家庭でできることってどんなことですか?」などなど、
ここには書ききれないほどのたくさんの質問が次々に上がりました。私が正解を持っているわけではありませんが、それに対する私なりの答えをお伝えしていくのはとても楽しかったです。
あっという間に2時間が過ぎ、最後に皆さんに感想を書いて頂きました。そこで書いてあった言葉に私は思わず涙が出ました。
「奈菜絵さんの子どもたちへの想いに感動しました」
「試行錯誤しながら理想の学校を創られている熱意が素敵でした」
「子どもを一人の人格を持った人として関わるというお話、家でも実践していきます」
「以前秋篠さんのnoteに辿り着き、涙しながら共感の嵐でした!」
「聞くこと全てが初めて耳にすることばかりでした」
「”今も完璧ではない”という言葉がとても心に響きました」
「基本的なことから教えてもらえてわかりやすかったです」
「とっても凝縮した濃いお話でした」
「一人一人の個性を大事にその子の生きる力を大切にできる場所って本当に大事なんだなと思いました」
お一人お一人の感想が嬉しくて嬉しくて。やっぱり言葉っていいなあと改めて思いました。
「自分の話が何か役に立つのかな?」と、半信半疑で臨んだお話し会でしたが、「勇気もらった」「パワーもらった」「感動した!」という感想に本当に驚きました。最近気持ちが塞ぎがちだった私の方が逆に皆さんに会ってパワーをたくさんもらった時間でした。
人と人が顔を合わせて、輪になって、教育や子育てのことを一緒に考えたり語り合ったり。それはもうここのねをつくるずっとずっと前から私がしたかったことでした。
それがいつの間にが自分じゃなく、誰かの手によって開催され、その場に呼んでいただけるようになったことがなんだか今でも信じられないけれど、本当に嬉しい。
こんな時間を設定してくれた、みなみさん本当にありがとうございました♡
終わりに
今月のレポートを書いていてあることを感じました。それは、ここのねが少しずつ「学校」を超えて「コミュニティ」になってきているということ。光ちゃんとももちゃんの赤ちゃんが産まれたことで、これまでここのねに関わってくださった皆さんがすごく喜んでくれました。然くんの存在でここのねがさらに大きな家族になったような感覚があるのです。
そして、日田のお話し会でも「日田にここのねの2校目をつくってくれませんか?」と真剣に言われたり、9月には日田で出会った方々がここのねに見学に来てくれることになったり。ここのねを通して輪が広がっていくのを感じています。
かつて、初めて学校に見学に来た男の子が言いました。
「なんかここ、大きな家族みたい」
その子は今、ここのねの最年長リーダーとして子どもたちを引っ張っていってくれています。この子の言葉が私たちの原点になりました。
大きなあったかい家族のようなつながりがここから少しずつ広がって、たくさんの子どもたちや大人たちが幸せに生きられる社会をつくっていけたらいいな。そんな大きな大きな夢を抱いた夏の終わりでした。
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