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ここのね活動報告レポート|2023年3月

皆さんこんにちは🌸

寒くて長かった冬も終わり、菜の花や桜の咲き乱れる季節となりました。
小鳥たちの声を聴きながらこの文章を書いています。
気づいたら、すぐに過ぎてしまう春をわくわく楽しめたらいいですね。

3月も子どもたちのたくさんの成長が見られた一ヶ月でした。
ぜひその様子を覗いてみてください♩

一人ひとりの個性が光った学習発表会


 今年度、ここのねは前期と後期に分かれて学習発表会を実施しました。前期は「全員が新聞で発表する」というように、形を統一しての学習発表会でした。

10月の発表会の様子

 それぞれの個性が表れた発表会ではありましたが、どうしても年齢幅が大きかったり、その子それぞれの得意不得意に寄り添えなかったことも反省として上がりました。そこで今回は、発表の形も自由。内容も自由。「好きなように好きなことを発表する」という形に挑戦したのです。この挑戦は、スタッフもドキドキでした。「本当に一人一人に寄り添うことができるのか?」という不安もあったからです。

 後期とはいえ、実際に取り掛かったのは1月の初め。発表会は3月7日と決まっていたので、残り2ヶ月弱。その中で何を発表するか、どのように発表するかを10人の子どもたちそれぞれが考えていきました。

 「マジックを披露したい!」

最初に決めたのは、高学年の女の子でした。今年度、二人のプロのマジシャンがここのねにやってきて、子どもたちにマジックを披露してくれたのがとても印象的だったという彼女。マジックの種明かしも発表の中に加えて、みんながマジックに親しめるようにと考えていました。

クイズの答えを聞いているところ

 当日は、大勢の大人、子どもたちの前で堂々としかも楽しそうにマジックを披露した彼女。家では本番直前まで「やりたくない……」と言っていたと後日お母さんから聞いてとても驚きました。そんな様子が微塵も見られないほど、生き生きとした発表でした。

 マジックを披露した彼女のように、人前で発表した子は、あと3人いました。ここのねに通い出してからピアノを弾くようになった小6の女の子が「エーデルワイス」を心を込めて弾きました。美しい音色に会場のみんながホッと心を安らげた時間でした。

素敵な音色でした💓

また、大好きな蛇の研究をした小3の男の子は、蛇クイズを交えながらパワーポイントを使っての発表。お客さんはもちろん本人もとても楽しそうでした。大人顔負けの彼の知識量にみんな感心していました。

クイズに夢中の大人たち

そして、水切りが大好きな小3の男の子は、川で140個の石を集め、自分で調べた水切り世界チャンピオンのコツを元に水切りの数を予測し、検証しました。当日は、ほとんど発表練習をしていないのにも関わらず、何も見ずに堂々と検証結果を発表する姿にみんな驚きました。

確率の出し方も学びました

続いては、展示部門。

自分の「好き」「やりたい」を形にして展示ブースを作り、お客さんの質問などに答えました。

「一年間のプロジェクトを一冊の本に」
6年生の女の子は、「命と川」というテーマで一年間取り組んだプロジェクトの授業の様子と感想を一冊の本にまとめました。写真やイラスト、そして文章で充実した活動の様子がみんなに伝わる一冊になりました。

本を読んだ感想も書いてもらいました

「7ヶ月間取り組んだプレゼン発表をエッセイに」
中学2年生の男の子は、昨年の夏から2月にかけて取り組んだプレゼン発表当日の気持ちをエッセイにまとめました。文章を書くのが苦手だった彼がまさかエッセイを書くようになるとは驚きでした。そこには、豊かな表現で人の心が動く文章が綴られていました。

当日の動画もパソコンで見れるように

他にも、大好きな理科の実験をここのねで実際に行ってその結果を展示した子、可愛い女の子の絵の研究をして、自分のお気に入りの絵を展示した子、ポケモンについてのアンケートをとり、その結果と考察を文章にまとめた子、自作のアクセサリーと大好きなベルサイユの薔薇の登場人物を描いて展示した子……。

手作りのアクセサリー
理科の実験まとめ
大好きな絵をたくさん飾った子
ポケモンのアンケートを作ったよ
絵遊びをしてお客さんを喜ばせました

それぞれが自分の好きなことを発表し、展示しました。
子どもたちの「好き」の力には、大人も思わず感想を言いながら涙するほどの感動がありました。

発表をやり終えた子どもたちの表情は、「やりきった!!」という自信と達成感でいっぱいでした。

手作りのポケモン卒業式

「春は出会いと別れの季節」

この春、ここのねから一人の卒業生が巣立ってゆきました。
小学校入学と同時にここのねに通い出し、二年間よく遊びよく学んだ彼は、この春から公立の学校に通います。

当日の準備の様子

みんなのアイドル的存在だった彼。笑顔いっぱい、忘れられない1日になるようにと、子どもたちが頑張って準備を進めていました。

子どもたちは、司会進行チーム、遊びチーム、飾り付けチームに希望で入りました。

「大好きなポケモンを感じられる飾り付けにしたらどうか?」

飾り付けチームの挑戦が始まりました。ダンボールでポケモンタウンを作ろうというのです。今回は初めて外での卒業式を企画していました。だったらダイナミックにいこうと家づくりが始まりました。

段ボールでポケモンタウン作りに奮闘

短い時間の中でポケモンタウンを立派に完成させた、飾り付けチームのみんなと率先して手伝った子どもたちの想いが詰まった会場になりました。

卒業式当日の様子

当日は、ここのねの大家さんの安藤さんをはじめ、外部講師の皆さん、学習ボランティア、給食ボランティア、なんでもボランティアの皆さん、子どもたちと保護者さん、スタッフ含め約40名が集まる賑やかな会になりました。

みんなが集めてきたお花で花束を作りました

ピアノは音楽の外部講師の先生方が生演奏で弾いてくださり、「大空迎える朝」「にじ」の合唱をしました。

一番仲良しだったお友達や、一番慕っていた年上のお兄さんにお祝いの言葉をもらい、嬉しそうな卒業生。大勢の人の前で発表するのは少し苦手な彼でしたが、最後は大きな声で「これまで準備してくれたありがとうございました!」と堂々とみんなに言葉を投げかけてくれました。最後には、みんなに見送られながら、ポケモンタウンの家に入ったその子の姿にみんな爆笑!
笑いあり、涙ありの素敵な時間でした。

卒業式の後は、集合写真を撮って、子どもたちが作ってくれた二年間の思い出ムービーをみんなで鑑賞し、美味しいご飯を食べました。

青空の下で美味しくいただきました

終わりに

今回で、今年度は最後の活動報告レポートとなりました。この一年間、いつもここのね自由な学校の活動を温かく見守ってくださり、応援してくださり、本当にありがとうございました!

ここで一つご報告があります。私、スタッフ秋篠(ななっぺ)は、4月からしばらく休養期間に入ることになりました。昨年の冬ごろから体調が優れない日が続き、仕事を突然お休みする日がありました。これは一度自分の心身を整える必要があると感じ、この決断をさせて頂きました。

4月からは、他のスタッフに学校を引き続き運営をしてもらいます。応援してくださる皆さんにもご心配とご迷惑をおかけして申し訳ありません。

これからもここのね自由な学校をどうぞよろしくお願い致します。

文責:ななっぺ

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