好きなことをずっと続けていこう。
なぜかこの人に会うと泣けてしまう
なぜかこの人の言葉は心をヒリヒリさせる
皆さんはそんな人に出会ったことはあるだろうか?
3年半前、まだ学校の先生をしていた頃に私はその人と出会った。
ロックシンガーのヒライマサヤさんだ。
芸能人もほとんど知らず、誰のファンにもなったことがない私は、「SMAPの大ファンです!」「嵐が大好きで!」という人たちが心底羨ましかった。画面の奥にいる人にどうしたらそんなに夢中になれるのかわからなかったからだ。その人たちはいつも楽しそうだった。
でも、マサヤさんのファンになった今、はっきりわかる。ファンになると、その人自身のことが人間として好きになり、会いたくなるのだと。
そんな当たり前のことに気づかせてくれたマサヤさんは、三年前は森ちゃんというウッドベースを弾く方とバンドを組んでいた。
歌の合間にある二人の掛け合いが可愛くて、すぐに二人のファンになった。そのときに歌っていた「はるかぜ」という歌は、今までイメージしていた「ロックシンガー」が歌う歌とは思えないほど、ゆったりした優しい曲で、歌詞が心に染み渡った。
昨年の秋、バンドが解散することをfacebookで突然知った。そのときはすでにやっていた学校づくりも大変だったし、いつでも二人に会えると思っていたから、半年に一回くらいしかライブに行っていなかったことを悔やんだ。二人の可愛い掛け合いがもう見られないと思うと本当に寂しかった。
時間の合間を縫って、解散ライブに行った。3時間あったそのライブで私は大袈裟でもなんでもなく、ほとんどの時間、ほとんどの曲で泣いていた。
ただ寂しかったからではない。二人の優しさが歌を通して心に染み渡るのだ。
解散の理由は、森ちゃんが好きなこと「絵を描くこと」を心の奥底から見つけたからだった。森ちゃんは、ツアー前にマサヤさんに「なんだかとても良いことを思いついたように」解散を提案したという。
もっと一緒に二人で音楽をしたかっただろうマサヤさんは、そのときどんな気持ちだっただろう。そう思うと胸が締め付けられるが、解散ライブで会った二人はいつも通り明るかった。
会場は、森ちゃんとマサヤさんの新しい道をみんなで応援しようという雰囲気で溢れていた。
「二人とも頑張れよー!」
あったかい声援が曲の合間に飛んでは、みんなが笑顔になって拍手していた。会場全体がみんな二人のことが大好きなんだという空気に溢れていて、あったかくて、また泣けた。
二人の解散が決まって一つの曲が生まれていた。夏の終わりに解散が決まったことから、夏の終わりをイメージさせる「夏のしっぽ」という曲だ。
いつもちょっと口数が少ない森ちゃん。マサヤさんが森ちゃんを想って書いた歌詞なのか、森ちゃんがマサヤさんを想って書いた歌詞なのか。どちらにしても二人が心の中でお互いを静かに大切に想い合っていることが伝わる歌詞だった。
二人が解散してからも、マサヤさんのライブには何度も足を運んでいる。その度にマサヤさんの言葉や歌に涙が溢れる自分がいる。
どうしてこんなに涙が出るんだろうと少し考えてみた。
それは、マサヤさんの歌の歌詞や発する言葉にいつも
「うまくできなくてもいい」
「そのまんまでいいよ」
「もう十分あなたは頑張っているよ」
そんなメッセージを受け取っているからなんだと思う。
先日参加した、熊本でのライブでは、曲の合間に「木を植える人」の話をしてくれたマサヤさん。
この話は、自分の心に深く刺さった。目先のできごとに一喜一憂するのではなく、自分が「好き」「良い」と思ったこと、信じることをずっと地道に続けていくことが大事なんだ。私も今目の前の大切なことを続けていこう。そう思った。
「のんきな散歩ほど有意義なものはない」
「なんでもないこと思い出して一緒にいてよかったと思う」
こんな歌詞に表れている様に、日々の何気ないことを愛おしく思うマサヤさんの生き方に心から癒されている。
大切なことを想い出させてくれるマサヤさんのライブには、これからもきっとずっと行くだろうな。
大好きな人のことをこうして言葉にできて、嬉しい朝でした。
最後まで読んで頂きありがとうございました。今日も良い一日をお過ごしください♡