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九井リノ
2021年11月13日 01:05
わたしは、何もいらなかった。欲も無くなっていた。ただただ、毎日を気楽に過ごし、一般的な寿命なら残り20年だか30年だかの人生を、消化することを考えていた。それが、一変した。人を好きになったのだ。50歳だった。わたしは女で、その人も女だった。彼女は売れてるミュージシャンだった。わたしは1つのことに囚われ続けるたちだ。その強力な様は、持って生まれた特質と言っていい。良い方に作用すれ
2022年1月23日 00:22
ここでいったん、わたしの絶望を整理しておこう。もちろん、こうやって冷静に整理できるのは、今取り組んでいる育ち直りが功を奏しているからだ。当時は整理なんて、できるはずもない。絶望1女なのに女を好きになったこと。同性愛を絶望だと言うと、同性愛が絶望じゃない人からバッシングされると思うけど、わたしにとっては絶望だった。彼女の恋愛対象が男性だというのは、同席した飲みの席での恋愛話を聞いて
2022年1月3日 22:42
わたしが好きになったのは、売れているミュージシャンだった。ライブに通っているうちにスタッフの責任者と知り合いになった。その人と話している時に、「わたしの地方でも彼女のライブができるといいんですが…」と、言葉にした。後日、その人から電話があり、「Mちゃん(わたしの好きな彼女)と相談して、企画進めてください」と言われた。SNS経由で彼女にメッセージを送ると、話しがちゃんと通じていて、彼
2021年11月10日 21:32
突然恋に落ちた話から続ける。わたしは50歳だった。午前中・週3回、フルタイム・週2回で、スーパーのパートをしていた。経済的には切り詰めた生活だが、それまでの人生がしんど過ぎて倒れたので、伸び伸びと、気楽に過ごすことだけを考えていた。他人のことは構わず、自分の好きなように一人暮らしをしていた。帰宅したら好きな映画とアニメを見て、昼寝をし、休日は時々、美術館とかに行った。ある日