オーストリアあんず愛
あんずって私の中ではほとんど存在感のない果物だったんだけど、ヨーロッパだと、特にオーストリアってあんずは生活と切っても切り離せない感じがある。
例えばこれ、この辺りではクラプフェンと呼ばれてる揚げパン。
(他の地域ではベルリーナーと呼ばれてたりする)
2月のカーニバル時期が最も定番だけど、お祝い事などでかなり頻繁に職場おみやでもらう。
ミスドにもこういうのあるよね。
私はこれを最初に見た時、中に入っているのはカスタードクリームか生クリームだと思ってた。
けどオーストリアだと、十中八九あんずジャム。
また、オーストリア発祥のチョコケーキ、ザッハートルテ。
カフェザッハーに限らずいろんなカフェやコンディトライで定番として作られているケーキなんだけど、
留学して最初にザルツブルクのカフェザッハーでこれを食べた時の感想は、
「なんか酸っぱい…」
日本の洋菓子屋で食べたことのある濃厚なチョコケーキを想像しながら食べると、なぜか酸味が来て違和感を感じる。
その正体は、層にふんだんに塗られているあんずジャム。
オーストリアではこういう風に、あんずジャムやあんずグレーズドの多用で少し酸味を効かせることが多い。
ケーキだけでなく、こんな風にあんずを丸ごと団子に入れ込んで揚げるすごいお菓子もある。
ジャムの売れ筋もやっぱりあんずが強いらしい。
オーストリアの生活と切っても切り離せないあんず。
あんまり慣れない味なので、やはり日本人の洋菓子の味覚はフランスベースで育ってるんだなと感じる。