儒教国家で親の介護を拒否するダメ女の造り方

今でも思い出さない日は1日としてない。
無抵抗の乳幼児を何時間でも殴りつける女。
玄関のチャイムが鳴ると女の顔に一瞬で化ける女狐。
1秒前まで髪を振り乱して絶叫し、目から鼻から体液を迸らせていた般若の、その京劇かと驚くような変わりぶりを。

私はつい数年前まで、いつも常にビクビクオドオドしていた。
大きな音が怖かったし、「怒ってる?」と聞くのが口癖だった。
背後に人が立つと、緊張で息が止まってしまっていた。
怒る以外の親密なコミュニケーションが理解できない人間だった。

その治療法も分からなかった。
だからずっとイジメのターゲットにされてきたし、ずーっと病気でまともに働くこともままならなかった。

それが今や研究成果を一般に広めてくれる人がたくさん現れて、なぁんだ、私のせいじゃなかったんだ、とわかった。
そして家庭という密室で、とても多くの同志たちが、虐待親からダメ人間として改造され、精神障害者に作り替えられていたことを知った。
精神科のお医者さんはこのことを知らないのか、興味がないのか、こんな単純明快な治療法を指導しない方が多いんですけれどね。

母は私に介護してもらう気マンマンのようだが、まず無理だと思う。
ふだん連絡も取っていなくても、あの日々を常にとても鮮明に思い出すというのに、世話なんて無理だ。
今ですら十分過ぎるほど嫌いだし、幼少期から一度だって信頼関係を築けた瞬間が無かった。
いわば他人よりずっと遠い他者なのに。

政治家の先生方。
これが日本の家族の現状ですよ。
そりゃあ仲良し家族さんの方がマジョリティなのかも知れませんけれども、子供を殴りまくってきた親世代は結構多いんですよ。
毒親話をしているYouTubeのコメント欄をご覧なさい。
心が引き裂かれるような因果律がリアルに綴られていますから。

殴ると言えば男だと思うって?
いやいや、それは甘いですね。
男の見ていない隙に、しっかり女も殴ってるんですよ。
バレてないだけです。
男の前では媚び媚びの笑顔をする可愛い奥さんは、幼児の前では般若と化したりするんですよ。
子育てに参加しない日本男児は甘く見られてますから、バレないようにしっかり殴ってますよ。

もちろん全員じゃありません。
ここ重要。

人が見ていないなら殴るなんて、倫理観のない卑劣な人間限定の話です。
倫理観のない卑劣な人間だから、子供から嫌われるんです。
でもそういう卑劣な人間は、自分が悪いことをしたなんて一ミリも考えることがありませんから、とにかく子供から徹底的に嫌われ尽くしています。
だから介護なんてとても無理だと思われてしまうんです。
散々ストレス発散のために「活用」しておいて、弱ってきたら優しく介護よろぴく♡なんて虫のいいことは難しいのですが、他人を殴り続けられるような人間はその辺りの機微を理解する能力がないようです。

親だから介護しろ、娘だから介護しろ、と、お国からは言われるんでしょうけど、私は無理ですね。
親の人間性がゴミすぎて無理ですね。
一緒にいるだけで顔が緊張で麻痺して周囲に心配されるレベルなので無理ですね。

女のくせに、介護もしないなんて、日本国に於いてはまるで居場所がございません。
あーほんと、こんな国家に貢献しないゴミ女でほーんと、あーい、すいませーーーーんですねー。

老人支配国家・日本における下級国民、もとい、生まれてからずっと親から奴隷認定されているダメ女の私ですが、「人のせいにしない」ということにかけては自信がございますわ。
そんじょそこらの上級国民様にも負けませんわ。
ま、他人のせいにして自分の心の汚物から逃げ回ってきたような人とは関わりたくありませんし。
そういう意味ではド平民への誇りがございますわ。

日本の文化や、それに基づく法制度は男尊女卑だというけれど、女のことを過剰に弱くて馬鹿だと思っていらっしゃるように思うんです。
そう思うのは私だけかしら?
若い女なら純粋だろうとか、母になれば母性が産まれて俺の子をめっちゃ大切にするだろうとか、お花畑すぎますよ。
あ、男性の方がピュアなのかしら。
父はあんな母に心底惚れていましたし、心の底から騙されてる感じでしたものね。

大学に入ってすぐ、男性の先輩方から「お前は保守か、革新か?」と二択で尋ねられて、言葉に窮した記憶が蘇ります。
世の中って保守か革新かでスパッと切れないし、その二者がすべての問題を網羅しているわけでもないし、何よりなんで他者の肩に乗って議論を始めなきゃならないのか不満でした。

この世のことはあまりに現実から離れすぎてることが多いと感じますよ。
妄想を信じろって言われても、無理ですもん。
昔の偉い人(たぶん男性)が決めた「日本に生きる女のあるべき姿」を忠実に実行する能力は、私には備わっておりません。
それが出来る友人のことは尊敬しつつも、ワンオペ家事育児して、夫のタオパンパやって、フルタイムで仕事して、それなりに清潔感のある身だしなみをして、義両親と自分の両親の面倒を見て、そのうえ笑顔で優しいママでいて、子供は他人(特にご老人たち)に迷惑をかけさせないよう常に見張っておけ、とか、フツーに無理だと思うんですよね。

それが現代のフツーのママなわけなのですが、誰がどう考えてもフツーに無理ではないですかね?
専業主婦だったうちの母世代ですら、夫に隠れて子供をコソコソ殴りまくってなんとかストレスをやり過ごした人がいると言うのに、この国は女と、そのワンオペで育てられている子供達を殺す気なのでしょうか。

私はレールから外れた人間だから、日本国におけるタブー、親が嫌いってことも言います。
旦那のタオパンパなんて毛頭やる気もありませんし、無論やったことはありません。
もう何も失うものがありませんのでね。

でも「普通」を演じ続けることに追い詰められた人が、妄想に縋り付いて熱狂していく、そういう負のループはみたくないんですよね。
まして、それが集団ヒステリーになって、他者・他国と争いを生じるような未来は見たくないんでね。

ダメでいーじゃん
嫌いでいーじゃん
やらなくていーじゃん
そのクズさを自分で受け止めて責任さえ取れば追い詰められるまでやらなくていーじゃん

と言いたいし、論理的に考えてフツーに無理なことを平然と、「俺たちより立場の弱そう」と決めつけた相手に押し付けるのはどうかと思いますね。
他人のせいにして自分の課題から逃れようとするズルい人々から、いかに自分を守るかーーこれが令和の処世術のテーマな気がします。

道徳心と責任感は持ち合わせたまま「無敵の人」になったら今、私はとても生きやすいです。
決して世間的に褒められる人生送ってないけれど、別に周りの評価とか、そんなんはもうどうでもいいです。
これがもともと私の遺伝子的限界だったのですから。
出来ないことまで引き受けて死にたくなる人生はもう辞めたんです。
私は私のケツをまくる。
ただそれだけです。

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