繋ぐ。8月6日。
今日は広島に原爆が落とされた日だ。
毎年私は出勤中でも、できるだけ黙祷をするようにしている。
私は広島で幼少期を過ごした。広島を離れてもう何十年も経っているけれど、夏休みに平和学習で学んだ原爆の事や、先生や同級生の家族の体験談は、未だに胸に染み付いている。だから毎年今日は、二度と世界のどんな場所でもあんな悲劇が起こりませんように、と祈る日になっている。
生きて日々過ごしていると、どこかで悲しい出来事が起こって減ることはなくて、喉元を過ぎて薄れてしまった悲しみがある。忘れてしまったわけではない。だけど、全部抱えて生きていくことはどうしても難しい。だから私は、手に触れる距離にあった悲しい事だけは、せめて忘れずに発信していたいと思う。
誰かの目につく事で、誰かが、ああそうだったなって思い出してくれると良いな。私が誰かの発信で、手を合わせる日が多くあるように。そうやって、わけあって抱えて記憶を繋いで行けたら良いな。
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