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大切な人の死と向き合うということ〜託された宿題と向き合う中で〜

最近、私の周りで、大切な方を亡くされた方が何人かいらっしゃって、私も昨年お義父さんを亡くしました。

色んな方とお話する中で、「大切な人が亡くなった」という事実と、どうやって向き合っていくかって大切だなぁと感じます。

何事もそうですが、感情が未消化だと前に進めない。自分なりに、その現実と折り合いをつけて「終わったことだ」と処理できれば、また前を向いて進んでいくことができます。

そのときに、いつも思い出す話があって、今日は、その話を紹介します。

それは、100de名著「心の傷を癒やすということ」で印象的だったお話です。

「誰かの死を受け入れるプロセス」というのは、「トラウマ(心の傷)を癒すプロセス」と似ています。

最初は、その喪失感から、現実を受け入れられません。受け入れられるようになるまでには、時間を要します。

でももし、亡くなった方が生前、遺される方に託した「宿題」があったとしたら、

その「宿題」は、遺された人が現実を受け入れるための助けになるのではないかということです。

生前、故人が遺された人に託した想いや意志。それを「与えられた宿題」として受け取り、次の世代に繋げていくことは、遺された人にできる最大のことではないでしょうか。

そして、遺された人が宿題と向き合っている時間そのものに価値があると、私は感じています。

なぜなら、宿題と向き合う時間は、いわば故人と対話できる時間であり、遺された人が「大切な人の死」と向き合い、受け入れる時間なのと同義だからです。

つまり、故人から宿題を託された人は、本当に幸せなことなんです。

だからこそ、その宿題はじっくり丁寧に味わいながら取り組んでいく。その中で、自分の気持ちと向き合っていく。そういう形がいいんじゃないかと思っています。

悲しいことから、できるだけ早く立ち直れることばかりが価値だとは、私は思いません。

むしろ、その「悲しみ」としっかり向き合い、味わい尽くしてこそ、人間としての深みが一層増して、誰かの「悲しみ」に共感し、寄り添ってあげることができます。

優しい世界の住人にあなたがなりたいのであれば、それは必要なことだと思うんです。

日々のどんな出来事も、心で味わう姿勢を持ち続けていきたいね。

ではまた!

しゅんたろう

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