
車椅子の息子のキッザニア
車椅子の息子を連れて、キッザニアに連れて行った話です。
少し前なのですが、コロナが落ち着いた時期があったので、キッザニアに行ってきました。

これが久しぶりの、都市圏へのお出かけでして。
というのも、車椅子の息子が通っているリハビリ病院は、都市圏へ行ったら、その後、2週間は通院禁止など、厳しい規制があったので、なかなかキッザニアなどへ行くとかはできませんでした。
で、都市圏へのお出かけが解除されたので、キッザニアに行ってみたのですが、
初めて行ったので知らなかったんですが、車椅子でもちゃんと楽しめました。
こんなことなら、もっと早く連れて行けばよかった。
なぜか私が、「車椅子だとキッザニアは楽しめない」と思い込んでいて、連れて行こうとすらしませんでした。
でも、実際には、車椅子の息子も楽しめる場所でして。
もっと早く連れて行けばよかったと悔やまれます。
で、車椅子でのキッザニアなんですが。
キッザニアでは、警察官とかアナウンサーとか、子供がお仕事体験できるアクティビティがたくさん用意されていて、そのアクティビティに参加してお仕事体験をするんですが。
車椅子の息子は、やろうと思えばほぼ全部できたかな。
車椅子だと、車椅子を理由に断られるものが、いくつもあるだろうなと思ってたんですが、息子がやりたいと言ったものは断られることもなく。
唯一、何のアクティビティなのかは忘れたんですが、ロッククライミングをするのがあって、そこはさすがに断られました。
自力で立てない人は難しいです、と。(まあ見れば分かる)
でも、それ以外は、まったく断られなかったので、息子が選んだものに参加できました。
あと、たまたまなのかもしれないのですが、キッザニアのスタッフさんは、「車椅子」ということを特別視してなくて。他の子と同じ対応だったんですよね。
社員教育が徹底しているのでしょうか。
それとも、時代はもう、車椅子を特別視しないのでしょうか。
あと、親の付き添いもほとんどいらなくて。
最初だけ、車椅子の息子をアクティビティの中まで連れて行くお手伝いをしたら、あとは、スタッフさんがやってくれたんですよね。
で、この、親の付き添いがいらない、というのはいいですね。
なんかもう、小さい頃から、
「車椅子だと、親が付き添ってください」だとか、
「他のお子さんの安全のために、車椅子の子は保護者同伴でお願いします」と言われ続けましたので。
「付き添いは不要です」と言われたのが新鮮でした。
なかでも、消防士さんの体験なんですが。
消防士体験は、消防車に乗って火災現場まで移動するんですよね。
さすがに、息子は車椅子なので、消防車に乗り替えるときには親の付き添いがいるだろうと思ってたんですけど、スタッフさんが介助してくれて、息子を消防車に乗せてくれました。

なんかもうね、キッザニアの消防士さんは、消防士さんでも介護士さんでもなく、キッザニアで働いている方じゃないですか。
それなのに、車椅子の息子の介助をしてくれて、消防士体験をさせてくれて、めちゃくちゃありがたかったです。
というわけで、キッザニアでアクティビティを断られることもなく、自分がやりたいものをお仕事として選んで楽しんだ車椅子の息子でして。
お仕事を終えると、お給料がもらえるんですが。
車椅子の息子がキッザニアでもらった初任給で、私へのプレゼントを買ってくれました。

私がいつも疲れているから、入浴剤だそうです。入浴剤で、疲れをとってくれということでしょうか。
子供からこういうプレゼントをもらうと、
親は子供から無償の愛を注がれてるな、と感じますね。
それと、今日1日稼いだお金を貯めることもなく、私へのプレゼント代として、全部使ってしまった息子を見て。
そういうところはさすが私の息子だなあと、そういう一面みたいなところも見れて面白かったです。
以上が車椅子の息子のキッザニア体験の話になるのですが、話が変わりまして、車椅子の息子を8年間育てていて、とある疑問があったのですがそれが解決した本です。
車椅子の息子を育てていると、思い通りに進むことなんて何ひとつなくて。
一体、私に足りないのは何なんだろうと8年間考えてました。
で、その答えがこの本に書いてありました。
私に足りなかったのは、「自分の思い通りにうまくいくことなんて、この世の中にはひとつもない」と知っておくことだったんですよね。
成功を期待しない。だから、気楽に取り組める。失敗してもダメージを受けない。自然と次に動き出せる。紆余曲折を経た挙句、振り返ってみたときに、自分なりの確かな道ができている。それが絶対悲観主義の生きる道。
生まれてから退院すら思い通りに行かず、幼稚園や保育園に入るのも一悶着あり、思い通りにはいかない。
市役所の申請ひとつとっても思い通りにに進まないのですが。
思い通りにいかないことがデフォルトでした。
だから何も進まなくても、私のせいじゃない(たぶん)
うまくいったらラッキー、くらいの気持ちで構えておきます。
(追伸)
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