バス遠足での思いやりのお土産
我が家の息子は脊髄髄膜瘤という病気で生まれましたので、生まれつき足が動かずに、小学校になった今では車椅子で学校に通っています。
先日車椅子の息子がデイサービスの遠足に行ってきましたので、そのことから思ったことを語っております。
1.まず雑談 特別児童扶養手当の通知
さて、雑談ですが。
今年も特別児童扶養手当の支給停止のお知らせが届きました。
どういうことかというと、今年も特別児童扶養手当という、月に3万円ほどもらえる手当が年収制限によってゼロですよ、という市役所からのお知らせが書面で届いたんですよね。
いえ、手当が今年もないだろうなということは分かっていたんですが。
去年や、去年の去年と、年収が変わってませんので。今年も支給停止になることが分かっていたんですが。
市役所から特別児童扶養手当の通知が届くと。
「もしかして今年こそ手当がもらえるかも?」
と、ほんの一瞬なんですが、0.5%くらいは期待する自分もいて。
結局は、通知を開くと支給停止のお知らせと書いてあるので、
「やっぱりダメだったかーー」
と落胆するだけなんですけど。
それでもついつい、市役所から通知が届くと、期待をしてしまうので。
毎年毎年、期待したり落胆したり、心を振り乱されてしまうお知らせになっています。困った。
2.車椅子の息子がバス遠足に行ってきた
さて、ここから本題です。
先日の祝日に、車椅子の息子がデイサービスのバス遠足に行ってきたのでその話です。
デイサービスのバス遠足とか、あるんですね。
車椅子の息子が、今のデイサービスに通い始めたのは4年前なので。4年前といえばコロナが始まってましたので、バス遠足どころかどこかへみんなで移動する行事なんかなかったんですが。
4年ぶりにバス遠足が復活したということで、息子がデイサービスからお知らせを持って帰ってきました。
なんですけど、バス遠足のお知らせを見て、まあびっくり。
参加費が高かったんですよね。
私は、お知らせの紙を見てすぐに言ってしまいました。
「うわっ、高い」と。
高いといっても何万円もするわけではなくて、息子が行くなら6300円なんですが。
今まで、障害児割引の世界で生きてきた私にとっては高く感じました。
でも、大型バスと運転手さんの料金だとか。遠足では2箇所に行くので、2箇所分の入園料だとか。
あとは、車椅子の息子が行くとなると、介護スタッフさんに付き添ってもらわなければならないので、スタッフさんの分の人件費と、入園料も加わって、全部を合わせると6300円。
妥当といえば妥当。
むしろ、自分で介護スタッフさんを雇って、レンタカーを借りて行くよりは格安です。
3.バス遠足で行ったところ
というわけで、車椅子の息子をデイサービスのバス遠足参加させるために、6300円を払ってきました。
で、行き先なんですが、我が家が住む田舎から、さらに1時間半ほど田舎に行った先にある、りんご園と牧場です。
りんご園でりんご狩りをして、牧場でヤギのエサをあげたり、牧場カフェでフランクフルトとか軽食を食べるプランでした。
もちろん、りんご狩りでの持ち帰りりんごや、牧場で食べるフランクフルト料金は自分たちで払います。
なので、息子には、参加費とは別に、おこづかい2500円を持たせて送り出しました。
遠足におこづかい2500円は高いとは思うんですが。
りんご園でりんご狩りをしたら、お持ち帰りは3〜4個で1000円くらいの価格らしくて。
あとは、牧場にあるカフェの料金をネットで見たら、ジュース500円とか、フランクフルトが550円とか載っていて。(ヤギのエサは100円)
りんご園では1000円、牧場では1500円くらいないと楽しめないかもと思い、2500円のおこづかいを持たせました。
そうなると、参加費6300円に、おこづかい2500円の合計8800円。
バス遠足にしては高い気がしてきた。
でも、りんご狩りとか牧場とか。親が連れて行こうてすると、結構大変なんですよね。
最近の観光農園や牧場は、ベビーカーでも通れるように平らな道を作ってあるんですが。
それでも、でこぼこ道ではあるので、そのなかを車椅子を押したり。あと、木になってるリンゴに手が届くところまで息子を抱っこしたりというのは、もう小学校4年生の体格になると大変なので。
介護のプロの方に全部お任せできて、なおかつ息子も楽しめる料金と思えば、まったく高くない。
そして、デイサービスのバス遠足当日は、暑くもなく寒くもない晴天で。絶好の遠足日和の中、息子たちは順調にリンゴ狩りに行って、順調に牧場に行って、順調に時間通り帰ってきました。
息子は楽しかったようで、あの時、参加費6300円とおこづかい2500円をケチって、行くのやめさせようとしなくてよかったと思います。
3.バス遠足で買ってきたお土産から思った息子の将来
で、デイサービスのバス遠足を終えて帰ってきた息子ですが。渡していたお小遣い2500円で、何を買ってきたかなんですが。
こういうお買い物に、息子の性格がよくあらわれているなと思いまして。
買ってきたものは、ほとんどが私と、娘へのお土産だったんですよね。
私には、りんご園で売っていた、りんごパイ2つと。
娘には途中の休憩で寄った道の駅で、じゃがりこを買ってきていて。
本当は夫にも、道の駅で、おつまみのカラムーチョを買ってくる予定だったようなんですけれど、忘れたらしく。
後は、りんご狩りをして自分で収穫したりんごの代金でした。
で、息子自身が使ったお金っていうのは、牧場で食べたアイス1個だけだったんですよね。
なので、2500円のお小遣いを渡して、800円を余らせて帰ってきました。
息子は、おこづかいのほとんどを自分のものに使わなかったので、私は車椅子の息子に、
「自分のお土産は買わなかったの?」
って聞いたんですよね。
そうしたら、バス遠足に参加したデイサービスの大人の人から、お菓子をもらったから、そのお菓子で十分だったと言ってました。
でもそのもらったお菓子も、全部は食べずに。パパやママや娘にあげるっていうことで、持って帰ってくれたんですけど。
で、車椅子の子育てをしていると、もう子供の将来の将来が不安で不安で。
この子は本当に社会で働けるのか?
自分で稼ぐ手段を見つけられるの?
そのためにはもっと勉強に力を入れるべきでは?
足が動くようにしなければ?
とか、そういう足りないことばかりに目がいってしまうんですが。
息子自身は、自分のことよりも、私とか夫とか、妹のことを思いやる気持ちを持ってくれる子供に育っていて。
勉強は普通で、足が動かないので運動も満足にできないけど。
でも、思いやりのない私から、どういうわけか思いやりのある子供に成長してますので、もうそれだけでいいのかなと思っています。
私にできることは、息子の思いやりの心をへし折らないにすることしか、できることはないのかなと。
そうすれば、思いやりがある息子のまま育ち、思いやりのある人には人が集まり、そのうちの誰かが息子を助けてくれるかもしれない。
だから、無理に勉強させて、運動もさせて、自分で自分のことが全部できるような子供にしなくてもいいのかなと。
そうはいっても、ずーっとゲームしてる息子に、「宿題しなさーーい」と言ってしまうんですが。
4.まとめ
というわけで、先日車椅子の息子がデイサービスの遠足に行ってきましたので、そのことから思ったことを語っております。
AI要約
彼の将来の不安を抱える私ですが、彼が思いやりのある人に育つことを願っています。
彼は自分のお土産を買わず、家族に配るためのお菓子を大切に持ち帰りました。
私にできることは、彼の思いやりの心を支え続けることです。
息子の成長を見守りながら、彼を助けてくれる人が現れることを期待しています。
以上が車椅子の息子のデイサービスの遠足のエピソードから、私が感じたことです。
ではまた。
(追伸)
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